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“ポスト”イニエスタではない。神戸MF井出遥也が昨季王者を相手に放った輝き。主役になるために必要なのは「結果」

カテゴリ:Jリーグ

白井邦彦

2023年04月23日

ハイライト記事に埋もれた好プレー

黒子が主役になるために。井出に求められるのは目に見える結果だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 井出が重宝されている理由は、まず豊富な運動量だろう。守備時には大迫と2トップを組む形で相手CBへ圧力をかけ、SBに展開された後は即座にボランチをマークしてパスコースを切る。

 トップ下やFWにボールが入ったら、プレスバックして相手を挟み込む。自陣のエリア内まで戻って守備をすることも多く、山口蛍や齊藤未月と同じく、守備で神戸の躍進を支えている選手と言えそうだ。

 とはいえ、実は攻撃面での貢献度も高い。特にオフ・ザ・ボールの動きで潤滑油的な役割を担っている。

 例えば、横浜戦の2点目のシーンだ。右の武藤嘉紀から左の汰木へとサイドが変わった時点で、中央のターゲットは大迫1人。対するDFは4枚。いかに大迫でも4人相手は厳しかったが、ここで井出がニアサイドへ斜めのランニングを試みたことで、相手DF2人の注意を引きつけた。

 結果、大迫のマークは2人に減少する。もちろん、2人を相手に競り勝つ大迫は凄いのだが、井出の気の利いたプレーも特筆すべきもの。ハイライト記事に埋もれた好プレーと言える。
【動画】井出の絶妙な動きが光った大迫のゴールシーン
 他にも、大迫が下りたことで生まれた背後のスペースへの抜け出しや、山口や齊藤が攻め上がった後のカバーリングなど、井出はイニエスタとは異なる個性をピッチで表現している。極端な言い方をすれば、ボールを持って周りを活かすイニエスタに対し、井出はボールを持たずに周りを活かしている。
 
 以前から神戸は、イニエスタがいる時といない時のクオリティ差をどう埋めるかが課題として上がってきた。そのなかで、井出は“代役”ではない形で答えの一つを導き出しつつある。

 あとは黒子ではなく、主役になること。そのために必要なことは「結果」だと井出は話す。

「(横浜戦は敗れたが)スタメンで出て、やるべきことをやってチームが勝てていることは自信になる。けれど、もう一つ大きな自信を得るためには、結果(ゴール)が欲しい。今日もそれが可能なシーンはありましたし、結果を残さないとスタメンには残れないと思っています」

 ハイライト記事に「井出遥也」の名前が踊る時、それは彼のステージがもう一つ上がったことを意味するのかもしれない。

取材・文●白井邦彦(フリーライター)

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