迎えた今節の鹿島戦、土屋は右サイドバックで起用された。本人によれば、「年代別代表と去年のキャンプで少しかじっただけで、公式戦では初めて」だという。
将来的には「ボランチで勝負がしたい」と言う土屋だが、現コーチで昨年現役を引退したクラブのレジェンド、大谷秀和の名前を出し「タニさん（大谷）も若い頃はサイドバックをやっていたと聞きました。僕もいろいろなポジションにチャレンジをしていきます」と本職ではないポジションでの起用を前向きに捉えていた。
土屋は球際の強さと守備力を強みとしている選手だ。知念慶、安西幸輝とサイドでマッチアップした際には果敢に身体をぶつけ、彼らしい球際の強さを発揮して鹿島のサイド攻撃を遮断した。
土屋が粘り強くボールを奪う度に、スタンドからは大きな拍手と『土屋！』のコールが送られた。土屋をはじめ、全選手が粘り強い守備を見せた柏は１－０で鹿島を下し、今季初勝利を挙げた。
「サヴィオと良い関係を築いていきたい」
試合後「自分の自信になりました」と安堵の表情を見せた土屋は、同時に課題も口にした。
「体力面がまだまだなので、攻撃に参加したいと思っていましたけど、そこについていけないのは自分の課題。サイドバックが攻撃に参加する場面がないとチャンスは増えない。練習から（マテウス・）サヴィオと良い関係を築いていきたいと思います」
それでも今季出場４試合目で、ようやく手にしたクリーンシートでの勝利は格別だったはず。それに、不慣れなポジションでも最後まで戦う姿勢を貫いた彼の姿は、間違いなく大勢の人たちの目に焼き付いたことだろう。
弱冠19歳、プロ２年目の若者の挑戦は始まったばかりである。
取材・文●鈴木潤（フリージャーナリスト）
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「体力面がまだまだなので、攻撃に参加したいと思っていましたけど、そこについていけないのは自分の課題。サイドバックが攻撃に参加する場面がないとチャンスは増えない。練習から（マテウス・）サヴィオと良い関係を築いていきたいと思います」
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