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ベスト8から先は“違った領域”。セルビア代表コーチとして臨んだカタールW杯で込み上げた偽りなき本音【喜熨斗勝史の欧州戦記】

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2022年12月25日

自分なりに考えていたことの答え合わせがサッカーの本場でできた

肩を組んで国家を歌うセルビア代表スタッフたち。団結してカタール・ワールドカップを戦い抜いた。

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 ただ、勝点1に終わり、グループリーグ突破に大きな陰を落とした一戦だったのも事実。もしも勝点3を手にして全選手が揃ったグループリーグ最終戦・スイス代表戦に臨めていれば、また違った結果になったかもしれません。すべては結果論ですが……。

 また、決勝トーナメント1回戦で我々がワールドカップ欧州予選で勝利したポルトガル代表に、スイス代表が大敗したのを見た時は悔しさがこみ上げてきました。大会全体をとおして感じたのは、ベスト8から先は“違った領域”の戦いがあるということ。それを体感したかったというのも偽りなき本音です。

 それでもサッカーは続いていきます。以前お話ししたように、ワールドカップの結果だけが国家代表のレベルを示すものではありません。日本代表はラウンド16に進みましたが、あくまでマイルストーン(指標)です。ナショナルチームがさらに伸びていくためには継続するのか変化を加えるのか……国全体が成長するイメージのなかでどう判断するかは重要です。
 
 セルビア代表は今回の結果を受けて、すでに次の目標へと進み出しています。他の欧南米国も同様です。まだ契約書にサインはしていませんが、私自身もセルビア代表との契約延長の話を進めており、次なる代表活動への準備も進めています。

 ヨーロッパ各国は来年からEURO2024予選がスタート。そしてEURO本大会があり、欧州ネーションズリーグ、26年ワールドカップ欧州予選と続いていきます。毎年試されるし、毎年評価されます。そのなかで、もしも私がセルビア代表コーチを続けるならば、カタール・ワールドカップの経験を徹底的に落とし込める立場でありたいと考えています。

 21年3月に就任して22か月。指導者として欧州サッカーを肌で感じられたのはかけがえのない時間でした。選手やチームが持つ目標到達点の違い、選手へ何かを伝える時の効果的な方法……日本や中国で指導するなかで自分なりに考えていたことの答え合わせがサッカーの本場でできたこと。これは実際に指導してみないと分かり得ないことばかりで、ミスターには感謝しています。
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