――日本代表をどのように見ていますか?
「私が近年、最も多く見てきた代表チームだ。チームのコンセプトは明確で、ブレずに攻撃サッカーを掲げている。肝となるのが2列目の3枚で、6、7人の中から誰が出場しても、興味深い選択肢になる。中でも三笘(薫)と鎌田(大地)は上り調子でワールドカップに臨めそうだ。2人は明確なアイデアを持ってプレーできる選手でもある。
日本はスペインとドイツと同居する難関グループ(このインタビューはワールドカップ前に実施)に組み込まれた。決勝トーナメント進出は彼らにとってとても大きな挑戦になる。DFを4枚にするのか、5枚にするのかは監督がこれから決めることだけど、明確なアイデアでプレーできるのが日本の強みだ。W杯で注目を集める可能性はある」
「スペインが日本に対して気をつけるべきことは?」
――スペインが日本に対して気をつけるべきことは?
「日本の守備をいかにこじ開けるかが課題だろう。スペインにはゲームを支配する力があり、日本はその分、守備に比重を置いてカウンターで対抗してくるはずだ。日本が4バックと5バックどちらを採用するにしても、ボールを奪われた瞬間からプレスをかけて、試合の流れをコントロールしながら、カウンターの芽を摘むことが重要になる。
スペインが試合の主導権を握り、日本がショートカウンターで活路を見出す展開が予想される。もし私が監督なら、ラインが間延びするように、日本にプレスをかける余地を与えることも考える。相手を押し込みながら、あえておびき出す。そうやって2つの戦い方をミックスさせるんだ」
――最後に日本代表の注目の選手を挙げていただけますか?
「三笘は好調を維持している。単独で局面を打開する突破力の持ち主だ。他に鎌田や久保(建英)もいるし、守田(英正)、田中(碧)、遠藤(航)と中盤にもとてもいい選手が揃っている。どの選手も活躍が期待できるよ」
インタビュアー・文●マルコス・ドゥラン(RELEVO)
翻訳●下村正幸