「強靭なメンタルの持ち主であることを証明」
ベリンガムは16歳の時に英2部バーミンガム・シティで1軍デビュー。すぐにレギュラーの座を掴み、ビッグクラブから熱視線が注がれるようになった。なかでも獲得に力を入れていたのがマンチェスター・ユナイテッドである。名将アレックス・ファーガソン同席のもとでカーリントン練習場にベリンガムを招待するなど熱心に勧誘した。
しかし本人は、出場機会を求めてドルトムントへの移籍を決断。マンチェスター・Uよりも常時出場できるチャンスがあるとして、ブンデスリーガのドルトムントに新天地を求めた。
「黄金世代」と謳われた2000年代、イングランド代表の主軸として戦ったファーディナンド氏は、成長著しいベリンガムについて次のように話を続けた。
「ポール・スコールズ、スティーブン・ジェラード、フランク・ランパード。我々の世代には素晴らしいミッドフィルダーがいたが、ベリンガムの年齢で同じことを成し遂げた者はいない。ベリンガムはすでにCLでプレーしているし、ワールドカップでも先発した。他の選手たちよりも優れていると言うつもりはないが、ベリンガムが彼らより前に歩を進めているのは間違いない。しかも、まだまだ成長できるはずだ」
そしてもう1人、イングランド代表で注目を集めたのが21歳MFのサカだ。昨年行なわれた欧州選手権ではイタリアとのファイナルでPKを失敗し、一部の心ないファンから批判を浴びた。しかし右MFとして先発したイラン戦で2ゴールをマーク。元イングランド代表DFマイカ・リチャーズ氏は「逆境を乗り越えた」と褒めた。
「ブカヨは所属先のアーセナルで素晴らしいプレーを見せている。イングランド代表でも、好調を維持しているアーセナルでのプレーと同じ輝きを見せた。欧州選手権では辛い経験をしたが、見事に立ち直ったと思う。イラン戦のパフォーマンスは、ブカヨが強靭なメンタルの持ち主であることを証明した」
――◆――◆――
しかし本人は、出場機会を求めてドルトムントへの移籍を決断。マンチェスター・Uよりも常時出場できるチャンスがあるとして、ブンデスリーガのドルトムントに新天地を求めた。
「黄金世代」と謳われた2000年代、イングランド代表の主軸として戦ったファーディナンド氏は、成長著しいベリンガムについて次のように話を続けた。
「ポール・スコールズ、スティーブン・ジェラード、フランク・ランパード。我々の世代には素晴らしいミッドフィルダーがいたが、ベリンガムの年齢で同じことを成し遂げた者はいない。ベリンガムはすでにCLでプレーしているし、ワールドカップでも先発した。他の選手たちよりも優れていると言うつもりはないが、ベリンガムが彼らより前に歩を進めているのは間違いない。しかも、まだまだ成長できるはずだ」
そしてもう1人、イングランド代表で注目を集めたのが21歳MFのサカだ。昨年行なわれた欧州選手権ではイタリアとのファイナルでPKを失敗し、一部の心ないファンから批判を浴びた。しかし右MFとして先発したイラン戦で2ゴールをマーク。元イングランド代表DFマイカ・リチャーズ氏は「逆境を乗り越えた」と褒めた。
「ブカヨは所属先のアーセナルで素晴らしいプレーを見せている。イングランド代表でも、好調を維持しているアーセナルでのプレーと同じ輝きを見せた。欧州選手権では辛い経験をしたが、見事に立ち直ったと思う。イラン戦のパフォーマンスは、ブカヨが強靭なメンタルの持ち主であることを証明した」
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2人の若手が目覚ましいパフォーマンスを見せたが、もちろんイングランドに課題がないわけではない。
ファーディナンド氏が「2つの失点はいずれも杜撰だった」と懸念したように、W杯前から弱点に指摘されている最終ライン中央部のディフェンスは改善が必要だろう。特に、イラン戦を視界不良により途中で退いたCBハリー・マグワイアのパフォーマンスは、上位進出を狙ううえで今後も不安材料となりそうだ。
しかし試合後にサカが「イングランド代表の調子について、あれこれ言われてきた。この試合で代表の力を示すことができた」と語ったように、緊張感漂うW杯初戦を白星でスタートできたことに意義がある。
W杯前のネイションズリーグで6戦未勝利に終わり、56年ぶりの戴冠を目ざすイングランドに不安が漂った。不振の自国代表に懐疑的な眼差しを向けていた英メディアの論調も、初戦の快勝により少しばかり落ち着いた印象だ。メディアが巨大な力を持つイングランドだけに、白星発進で選手たちの重圧が和らいだのはプラスに働くだろう。
イングランドの次戦は25日のアメリカ戦。ここで勝点3を奪い、グループステージ突破を決められるか。
取材・文●田嶋コウスケ
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ファーディナンド氏が「2つの失点はいずれも杜撰だった」と懸念したように、W杯前から弱点に指摘されている最終ライン中央部のディフェンスは改善が必要だろう。特に、イラン戦を視界不良により途中で退いたCBハリー・マグワイアのパフォーマンスは、上位進出を狙ううえで今後も不安材料となりそうだ。
しかし試合後にサカが「イングランド代表の調子について、あれこれ言われてきた。この試合で代表の力を示すことができた」と語ったように、緊張感漂うW杯初戦を白星でスタートできたことに意義がある。
W杯前のネイションズリーグで6戦未勝利に終わり、56年ぶりの戴冠を目ざすイングランドに不安が漂った。不振の自国代表に懐疑的な眼差しを向けていた英メディアの論調も、初戦の快勝により少しばかり落ち着いた印象だ。メディアが巨大な力を持つイングランドだけに、白星発進で選手たちの重圧が和らいだのはプラスに働くだろう。
イングランドの次戦は25日のアメリカ戦。ここで勝点3を奪い、グループステージ突破を決められるか。
取材・文●田嶋コウスケ
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