【CLポイント解説】パリSGもR・マドリーも「無理をする」状況ではなかった

カテゴリ:ワールド

白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

2015年10月22日

両監督の交代策も大きな成果を上げるには至らず。

通常の左サイドではなくCFに入ったC・ロナウド(左)。ただ、ボールに触れる機会が少なく、やや孤立した。(C)REUTERS/AFLO

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■ポイント2
両ディフェンスリーダーの奮闘

 
 後半も流れはほとんど変わらない。先に動いたのはパリSGのブラン監督だ。67分、カバーニとディ・マリアに代えてパストーレとルーカスを入れ、一気に両翼を入れ替えた。
 
 その2分後には、マドリーのベニテス監督も交代カードを切る。イスコをモドリッチに代え、システムを4-5-1に修正、完全にC・ロナウド頼みのカウンター戦術に切り替えた。
 
 パストーレとルーカスが何度か違いを作るなど、どちらかと言えばパリSGが攻勢で、さらに80分にはMFのヴェッラッティに代えてFWのラベッシをピッチに送り出した。
 
 しかし、S・ラモスとT・シウバの両ディフェンスリーダーが最後までうまく最終ラインを統率。結局はスコアレスドローに終わった。
 
 
■ポイント3
お互いに「無理をする」状況ではなかった

 
 最後の10分はお互いにフルスロットとは言えず、無理に攻めに出てカウンターを食らうのを明らかに嫌った、いわば「ドローで終わらせる」雰囲気が濃厚に漂っていた。
 
 いずれもここまで2連勝中で、このグループAで同居したシャフタールとマルメFFは油断さえしなければ足元をすくわれる相手ではない。ベスト16進出を見据えれば、いわばお互いに「無理をする」状況ではなく、それがこのスコアレスドローの一因になったのは間違いない。
 
 とくに怪我人続出のマドリーは、本来は控えのバスケスやヘセを先発させ、ユース登録のマジョラルやM・ジョレンテをベンチに入れざるをえないほどだった。いまの状況ならばパリSGの敵地で勝点1を上積みできれば御の字――。試合終盤にそう考えたのも無理はない。
 
文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

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