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得点王と森保J守護神を擁する清水はなぜ降格したのか?フロント、監督、選手を代えても長引く低迷の背景にあるクラブの“謎”

カテゴリ:Jリーグ

前島芳雄

2022年11月08日

戦い方や選手が変わっても同じ弱点が引き継がれている

T・サンタナはクラブ初のJ1得点王を獲得したが…。写真:滝川敏之

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 フロントが変わって、監督が代わって、当然戦術も変わって、選手も入れ替わった。なのに成績は向上しない。

 その状況に付随して、筆者には非常に気になっていることがある。それは、戦い方や選手が変わっているにも関わらず、同じ弱点がいくつも引き継がれていることだ。

 まずわかりやすいのは、失点の多さだ。

 1試合平均失点は、2019年が2.03(18位)、2020年が2.06(18位)、2021年が1.42(15位)、2022年が1.59(16位)。昨年は堅守の構築に定評のあるロティーナ監督を招聘したが、失点を劇的に減らすことはできないまま途中交代となった。

 先ほど挙げたラスト15分の失点は、今季がとくに多いが、2019年=21.7%、2020年=25.7%、2021年=29.6%、2022年=37.0%と徐々に増えている。

 セットプレーからの失点は、算定基準がまちまちなので明確なデータがないが、毎年弱点のひとつと言われている。

 また、ホームのアイスタは選手を非常に後押しするスタジアムと言われているが、直近4年はすべてホームで負け越し。とくに今季はホームで2勝8分7敗(ホーム勝点=14、アウェー勝点=19)と勝ちきれなかったのが痛かった。
 
 また、以下はあくまで主観になるが、筆者が毎年気になっている課題もある。

 ひとつは、攻撃時に3人目、4人目の思い切った動きが少ないということだ。それでシュート数がとくに少なくなっているわけではないが、決定機を豊富に作れている印象はない。得点王となったチアゴ・サンタナも、もっと崩しきるシーンが増えれば、もっともっとゴールを量産できる選手のはずだ。

 もうひとつ、自陣からのビルドアップの面では、選手たちが失うことを怖れて積極的にボールを受けに来ない状況が目立つことも、ここ数年変わらない傾向として感じられる。いわゆる「隠れてしまう」という現象だ。今季もある選手が「自信がないときは(パス回しが)爆弾回しのようになってしまっている」と表現した。

 クラブとして自分たちでボールを握るサッカーをしたいという目標はあるが、結果的にボール支配率は思うように増やせていない。

 上記のように、指揮官や選手が変わっても同じような弱点が続いているという現象は、まさにクラブの“謎”と言えるだろう。その理由については、15年以上密に取材している筆者も正直わからない。想像で軽々に語ることもできない。

 ただ、クラブ創設30周年のシーズンが2度目のJ2降格という悲劇に終わった今、そうした根の深い部分まで踏み込んで考えていかなければ、本当の王国復活は難しいのではないだろうか。

取材・文●前島芳雄(スポーツライター)

【動画】得点王獲得!T・サンタナが最終節・札幌戦で決めたミドルシュートをチェック!

【PHOTO】自動降格圏脱出!手拍子を送り続けた清水エスパルスサポーター!
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