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エクアドル戦でのスタメン総入れ替えの舞台裏。ドイツ遠征で森保ジャパンが得たモノ【編集長コラム】

カテゴリ:日本代表

本田健介(サッカーダイジェスト)

2022年09月28日

カタール大会は異例の日程だけに

ドリブル突破を試みる三笘。エクアドルの力強いディフェンスに挑んだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 カタールで行なわれる今回のワールドカップは現地の気候条件を鑑み、異例の冬開催となった。欧州リーグはシーズンの真っ只中で、過去の大会とは違って直前合宿に充てられる時間はかなり短い。

 その意味で、今回のアメリカ戦、エクアドル戦は非常に貴重な強化の場で、細部を詰めるにはある程度の固定メンバーで臨み、様々なシチュエーションによる動きの確認をするのもひとつの手だったはず。

 しかし、指揮官はできる限り多くの選手にプレー時間を与え、本大会でトラブルが起きたとしても入れ替えを行なえるように準備を進めた。

 それは過去の日本代表の大会直前のチーム作りから見てもより難しい道を選んだと言えるはずだ。初戦のドイツ戦まで約2か月。今後、選手たちは各クラブチームで改めて研鑽を積むなかで、今回の2連戦でピッチに立ったからこそ得られた感覚はあるはずで、それを多くがイメージしながらワールドカップへ向けて準備することができるのはメリットだろう。
 
 今回のドイツ遠征で選手たちが口を揃えたのは、濃密なディスカッションを繰り返し、共通認識を高められたこと。ワールドカップ3大会連続で出場中の長友佑都も過去の日本代表との違いを口にしていた。

「危機感と熱意がミーティングにもつながるし、選手間の意見交換にもつながる。非常に良いチームになっていると感じますね。

(話し合いの質も)結構高いです。あの頃(2018年のロシア・ワールドカップ前)はベテランの選手が引っ張って、主導で意見を言い合う環境を作ってきた感じでしたが、今は若手がガンガン意見を言いますし、もっとこうしたほうが良いという考えが若手から出てくる。だからベテランが引っ張る意識はないですね。僕らというかベテランの選手がそれをまとめてひとつのチームにしていくと言いますか。

(久保)建英、(堂安)律、(鎌田)大地、冨安(健洋)、(三笘)薫もそうだし、みんな発言する。自信はみんなあるんでしょうね。ただそれを出せるか、自分の意見を言えるかはパーソナリティの部分。熱意を含めて非常に良いチームになったなと。

 森保さんの聞いてもらえるスタンスがなければ、こういった意見交換はできないし、監督に言えない状況になっちゃう。聞いてくれるのは大きな部分。

 クラブでのやり方は異なりますし、みんなの意見がありますが、最終的には森保さんがどういう風にやりたいんだという戦術をしっかり、提示してくれているので、だからアメリカ戦も迷いなくできた。

 今までもどうするか話していましたが、より細かくというのはあるかもしれません。良いバランスだと思います。相手がこうした時にどうするかとか、話せています。ドイツらを想定した時にまだ詰めなくちゃいけないですが、ただ間違いなく方向性は間違ってないと思います」

 さらに遠藤航も快勝したアメリカ戦の後には力強く話した。

「いろんな意見があるなかで、ようやく最終予選でいろんな意見を出し合いながらやってきたなかで、成立されつつあるのかなと。意見を出し合っている結果が上手くハマりつつあるのかなと。そこは継続していきながら僕や(吉田)麻也さんらが上手く若い選手の意見をコントロールしながら、やっていければチームとして良くなるのかなと思います」  

 エクアドル戦の総入れ替えは、もう少し組み合わせは考えるべきだったとは個人的に感じる。各選手の特長をより生かせるように配置すべきだったと。例えばトップ下に入った南野拓実の相棒には、やはりしっかり起点になれるタイプのCFのほうが良かったのだろう。先発したFW古橋亨梧には古橋の良さがまたある。

 それでもチーム一丸となって、ワールドカップを戦い抜く方向性は今回の遠征で作れたのではないか。エクアドル戦のパフォーマンスは残念ではあったが、これが本大会で生きる布石になると今は信じたい。何より大事なのはワールドカップで結果を残すこと。目先の勝敗ではなく、カタールでの絵を指揮官が描けていると、今は信じるほかないだろう。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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