首都クラブとしてひと皮剥ける意味でも…。
今季のFC東京のサッカーは、視覚的に面白いとは決して言えない。「とりあえず無失点に抑える」を合言葉に守りを固め、隙を突いたカウンターでゴールを掠め取る。見方によっては弱者のサッカーだ。とはいえ、「なにより結果にこだわっている」(太田)今季はその戦い方で覇権争いに加わっているのだから、現時点で彼らを否定できない。
武藤が移籍で抜けた一方で、前田が徐々に真価を発揮しはじめ、N・バーンズとサンダサの両助っ人もフィットしてきた今のFC東京は、第1ステージの前半戦と同じくチームとしてまとまりがある。力強さに欠けるものの、組織力は高く、例年以上に狡猾さがある印象だ。「守備の美学」と「組織力」、さらに「狡猾さ」も体現しているサッカーに好意を示すファン・サポーターも少なからずだろう。
ただ、無冠に終われば──。待っているのは、批判の嵐だろう。だから、羽生も「今やっていることが正しいかどうか、それは分からない」と言ったのではないか。
いずれにしても、FC東京はここから「歴史を変える」戦いに挑む。次節にアウェーで広島を叩ければ、チームのムードは一気に高まる。続く湘南戦、浦和戦に向けて間違いなく弾みが付く。
FC東京が首都クラブとしてひと皮剥けるためにも、ラスト5試合の持つ意味は大きい。称賛か、批判か。結果にこだわるというFC東京の覚悟が問われる。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
武藤が移籍で抜けた一方で、前田が徐々に真価を発揮しはじめ、N・バーンズとサンダサの両助っ人もフィットしてきた今のFC東京は、第1ステージの前半戦と同じくチームとしてまとまりがある。力強さに欠けるものの、組織力は高く、例年以上に狡猾さがある印象だ。「守備の美学」と「組織力」、さらに「狡猾さ」も体現しているサッカーに好意を示すファン・サポーターも少なからずだろう。
ただ、無冠に終われば──。待っているのは、批判の嵐だろう。だから、羽生も「今やっていることが正しいかどうか、それは分からない」と言ったのではないか。
いずれにしても、FC東京はここから「歴史を変える」戦いに挑む。次節にアウェーで広島を叩ければ、チームのムードは一気に高まる。続く湘南戦、浦和戦に向けて間違いなく弾みが付く。
FC東京が首都クラブとしてひと皮剥けるためにも、ラスト5試合の持つ意味は大きい。称賛か、批判か。結果にこだわるというFC東京の覚悟が問われる。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)