後半の立ち上がり、初勝利を目指すストークは自陣で丁寧に繋いで、リスクを避けるような入りを見せる。
 
　この相手の変化を見逃さなかったレスターはギアを上げ、最前線から積極的にプレッシャーをかける。そして６分、ドリンクウォーターがアルナウトビッチに倒されてPKを獲得した。
 
　このPKをマハレズが決めてレスターが１点を返すと、試合は攻守に入れ替わりの激しいオープンな展開に変わる。
 
　岡崎は後半、チャンスが訪れないなかで、ポストプレーや前線からの守備で自らの役割は全うしたものの、目立った活躍もないまま、64分、アルゼンチン人FWウジョアとの交代でベンチへと退いた。
 
　それから５分後、前がかりに仕掛け続けたレスターに、その努力と苦労が報われる瞬間が訪れる。
 
　イングランド代表FWのヴァーディーが相手DF陣の背後に抜け出し、ゴール前へと持ち込んで相手GKのバトランドとの１対１を制した。エースの３試合連続同点ゴールで、レスターは試合を振り出しに戻した。
 
　その後、互いに攻め合うも両チームにゴールが生まれることはなく、試合終了。苦しい展開を覆し、勝負強さを見せたレスターは、またもビハインドから追いつき、開幕からの無敗をキープした。
 
　さて、開幕から先発メンバーに定着している岡崎だが、この日も幾度かチャンスを迎えるも決めきることができず、２トップでコンビを組むヴァーディーの活躍の影に隠れてしまった印象だ。
 
　あくまでも中小クラブであるレスターでは、訪れるチャンスの数は限られる。それを決めきることができなければ、ウジョアやダイアーなどライバルは多いだけに、今後、岡崎の出場機会も安泰とは言えない。
 
　レスターは次節、“ビッグ５”のアーセナルをホームに迎える。このビッグゲームで岡崎が結果を残し、周囲に存在をアピールできるかに注目しよう。