【韓国メディアの視点】「7年ぶりに4強進出がゼロ」。ACLで全滅した韓国勢が抱く危機感

カテゴリ:Jリーグ

慎武宏

2015年09月17日

周到な準備と倉田、パトリックの働きを評価。

チェ・チョルスンのマークをものともせず、1ゴールを決めた倉田に対する韓国メディアの評価は高かった。(C) Getty Images

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 全北のチーム状況や選択した戦術が効果を発揮しなかったという意見も多い。
 
 全北は夏の移籍市場でそれまでKリーグの得点ランキングのトップを走っていたエドゥーを中国リーグに引き抜かれたことでイ・グノ、ルイス、ウルコ・ベラなどを補強したり、本来はSBのチェ・チョルスンをボランチ起用して相手エースのマーカーにつける“チェ・チョルスン・シフト”を直近の試合で採用しているが、「ACL4強挫折の全北、戦力不均等の克服に失敗」(ネットニュース『JOYNEWS』)、「“チェ・チョルスン・シフト”は誤答ではないが正答でもなかった」(ネットニュース『OSEN』)と指摘されている。その文脈のなかで逆に評価されているのが、倉田秋だ。
 
「チェ・チョルスンがマークした倉田は、ガンバの核である宇佐美と違ってベンチメンバーなので攻略が容易だと予想されたが、蓋を開けてみると違った。倉田は第1戦で完璧に封じ込められた宇佐美とまったく違った。チェ・チョルスンをかわしてスペースに何度も侵入し、数回の得点チャンスを作った。第1戦で宇佐美はシュート1本に終わったが、倉田は終始チャンスを作り、76分には得点まで決めた」(ネットニュース『OSEN』)
 
 G大阪の対策にしてやられたという意見もある。
 
「全北、結局は徹底的に準備したガンバにやられた」としたスポーツ新聞『スポーツ・ソウル』は、Kリーグよりも短いうえに大量の水を蒔いてボールの走りを速め、得意のパスサッカーができるようホームの利点をフル活用したG大阪の準備を紹介しつつ、「ガンバの抵抗は予想以上に強かった。90分間、バスケットのハーフコート・プレッシングを連想させる強い圧迫と、フィジカルに優れたパトリックの突破は全北を苦しめた」とした。
 
 ちなみに全北のイ・ジェソンは試合後の韓国メディアの取材で、「短い芝やアウェーの不利は言い訳にしかならない」としつつ、「全北はKリーグでも、パスサッカーをする浦項や済州に苦戦してきた。日本のチームはパスプレーがさらに良いので、今日は難しさがあった」と語った。不利有利を差し置いて、G大阪のスタイルに苦戦したことを認めたわけだ。
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