「最近はやっぱり点が取れていないので…」
連続失点の要因は様々あるだろう。
山根に訊けば「前がかりになって、ボールの取られ方が悪かったりするところがある。最近はやっぱり点が取れていないので。チームとして3点取ることを目標に掲げていますが、取れていないので。そこのちょっとしたズレみたいなものが、失点すると大きくなるのかなと感じています」との返答があり、鬼木監督は修正点を含めてこう話す。
「焦って早く取り返さないといけないという思いから連続してミスが出る時もあります。そのなかでも冷静に戦い、1失点や2失点であれば、十分ひっくり返すだけの圧力はかけていけるはずです。そこの連続失点というのは自分たちから崩れていったかなと思いますし、メンタル的なタフさをつけていかないといけないと考えています。サッカーはアクシデント的なことで失点はありますが、取られたからといって、そこで切り替えられるかどうか。そこは伝えながらやっていきたいです」
事実としてあるのは、独走優勝したここ2年のように相手を圧倒するサッカーを現時点ではできていないということ。
ただそれは2021年は年明けに守田英正、夏に三笘薫、田中碧、年末に旗手怜央が海を渡り、2020年限りで大黒柱の中村憲剛も引退した点を踏まえれば、予想できていたこと。特に今季に向けては、オフに他クラブからの補強はふたりだけ(チャナティップと瀬古樹)にとどめ、5人のルーキーを加えるなど、世代交代を含めてひとつの過渡期を迎える可能性が大いにあった。
その意味で長期離脱中のジェジエウに加え、大島僚太、登里享平といった川崎のサッカーを体現し、周囲に伝えられるキーマンが怪我に倒れたのも痛かった。
山根に訊けば「前がかりになって、ボールの取られ方が悪かったりするところがある。最近はやっぱり点が取れていないので。チームとして3点取ることを目標に掲げていますが、取れていないので。そこのちょっとしたズレみたいなものが、失点すると大きくなるのかなと感じています」との返答があり、鬼木監督は修正点を含めてこう話す。
「焦って早く取り返さないといけないという思いから連続してミスが出る時もあります。そのなかでも冷静に戦い、1失点や2失点であれば、十分ひっくり返すだけの圧力はかけていけるはずです。そこの連続失点というのは自分たちから崩れていったかなと思いますし、メンタル的なタフさをつけていかないといけないと考えています。サッカーはアクシデント的なことで失点はありますが、取られたからといって、そこで切り替えられるかどうか。そこは伝えながらやっていきたいです」
事実としてあるのは、独走優勝したここ2年のように相手を圧倒するサッカーを現時点ではできていないということ。
ただそれは2021年は年明けに守田英正、夏に三笘薫、田中碧、年末に旗手怜央が海を渡り、2020年限りで大黒柱の中村憲剛も引退した点を踏まえれば、予想できていたこと。特に今季に向けては、オフに他クラブからの補強はふたりだけ(チャナティップと瀬古樹)にとどめ、5人のルーキーを加えるなど、世代交代を含めてひとつの過渡期を迎える可能性が大いにあった。
その意味で長期離脱中のジェジエウに加え、大島僚太、登里享平といった川崎のサッカーを体現し、周囲に伝えられるキーマンが怪我に倒れたのも痛かった。
指揮官もシーズンに臨むうえでこう話していた。
「昨年のオリンピック後に(三笘)薫、(田中)碧、そして(旗手)怜央がシーズンの終わりに海外移籍しました。代表クラスの3人がいなくなったわけですから、力をどうやって高めていくか。すべての力をすぐにつけるのは難しいですし、トレーニングをしていくしかありません」
主力が抜けた状況で、改めてチームとして一歩ずつ上積みをしていく段階。それが現状だろう。ポジティブに考えれば、選手たちの成長を含め、伸びしろを残していると捉えられる。
ただし即効性は薄いだけに、今後も我慢の戦いが続くはずである。今週末(5月29日)のアウェー・京都戦も難しい展開が予想されるが、鬼木監督はどう舵を取るか。4失点で敗れたC大阪戦の後には、磐田戦(△1-1)を挟んで、柏戦(〇1-0)ではスタートから従来の4-3-3ではなく、よりバランスの取れる4-2-3-1を選択した。今回もそうした変化を加えるか。
大敗から一夜明け、麻生グラウンドでは各選手がリカバリーをしながら意見を擦り合わせる姿が見られた。もっとも全体の雰囲気は明るく、敗戦を引きずる様子はなかった印象だ。
全体練習後には鬼木監督とキャプテンの谷口がピッチに座りながら長い時間、話す場面も見られたが、各々で修正点を確認しているのだろう。中3日で迎える京都戦まで準備期間は限られるが、これまで見せてきたような切り替えを表現できるか大きなポイントである。
今季のリーグ戦で2点以上を取れたゲームはなく、攻撃面の精度、迫力不足も不安材料に挙がる。だが、これまで通り自らのスタイルを変えずにひたむきに挑み続けた先に新たな栄光が待っていると今は信じたい。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
「昨年のオリンピック後に(三笘)薫、(田中)碧、そして(旗手)怜央がシーズンの終わりに海外移籍しました。代表クラスの3人がいなくなったわけですから、力をどうやって高めていくか。すべての力をすぐにつけるのは難しいですし、トレーニングをしていくしかありません」
主力が抜けた状況で、改めてチームとして一歩ずつ上積みをしていく段階。それが現状だろう。ポジティブに考えれば、選手たちの成長を含め、伸びしろを残していると捉えられる。
ただし即効性は薄いだけに、今後も我慢の戦いが続くはずである。今週末(5月29日)のアウェー・京都戦も難しい展開が予想されるが、鬼木監督はどう舵を取るか。4失点で敗れたC大阪戦の後には、磐田戦(△1-1)を挟んで、柏戦(〇1-0)ではスタートから従来の4-3-3ではなく、よりバランスの取れる4-2-3-1を選択した。今回もそうした変化を加えるか。
大敗から一夜明け、麻生グラウンドでは各選手がリカバリーをしながら意見を擦り合わせる姿が見られた。もっとも全体の雰囲気は明るく、敗戦を引きずる様子はなかった印象だ。
全体練習後には鬼木監督とキャプテンの谷口がピッチに座りながら長い時間、話す場面も見られたが、各々で修正点を確認しているのだろう。中3日で迎える京都戦まで準備期間は限られるが、これまで見せてきたような切り替えを表現できるか大きなポイントである。
今季のリーグ戦で2点以上を取れたゲームはなく、攻撃面の精度、迫力不足も不安材料に挙がる。だが、これまで通り自らのスタイルを変えずにひたむきに挑み続けた先に新たな栄光が待っていると今は信じたい。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)