柴崎を代える機を逸し敗戦を招いた采配と通底
それでも後半頭に2度のピンチを迎えてからは、ピッチ上で選手たちが意識的にボールを保持しながら人数をかけて攻める戦い方に修正していった。それは常々選手たちの積極的なコミュニケーションを促して来た森保監督のマネジメントの賜物で、そこは時間をかけて積み上げて来た成果とも言える。
反面この一戦で「ワールドカップへの切符を自分たちから掴みに行け」と指示した指揮官にしては、相変わらず「掴みに出る」メッセージを送るのが遅過ぎた。切り札の三笘薫を使う攻撃強化のタイミングもさることながら、リスク管理の面からも疲れの見えた田中碧を下げる判断も遅れた。それはサウジアラビア戦(アウェー)で柴崎岳を代える機を逸し敗戦を招いた采配と通底している。
反面この一戦で「ワールドカップへの切符を自分たちから掴みに行け」と指示した指揮官にしては、相変わらず「掴みに出る」メッセージを送るのが遅過ぎた。切り札の三笘薫を使う攻撃強化のタイミングもさることながら、リスク管理の面からも疲れの見えた田中碧を下げる判断も遅れた。それはサウジアラビア戦(アウェー)で柴崎岳を代える機を逸し敗戦を招いた采配と通底している。
確かに三笘のドリブルは相手が疲弊した時間帯には脅威になるし、川崎の鬼木達監督も最初はそういう使い方が多かった。だが先制ゴールのシーンが象徴するように、川崎色が濃いチームでの連動のメリットも少なくない。とりわけ選手たちの主体性を尊重する指揮官なら、出来上がっている連係を活用するほうが有効でリスクマネジメントにもなるはずだ。
三笘が「上田との相性が良い」と判断するなら、むしろこのコンビをスタメンに起用し、リードを奪ってから浅野というロングカウンターの刃を相手ゴール前に突きつけて置くほうが合理的だったはずだ。それに森保監督が「結果を出した選手をスタメンで起用するべき」だと考えるなら、8分間で2ゴールの切り札をベンチに置くのは矛盾が大きい。
取材・文●加部 究(スポーツライター)
【PHOTO】終了間際に2得点!日本をW杯へと導く貴重なゴールを決めた三笘薫!
【ハイライト動画】日本、三笘2発で豪州2-0撃破! 7大会連続7回目のW杯出場!
【PHOTO】難敵オーストラリアを撃破しW杯出場を決めた!歓喜に湧くSAMURAIBLUEを特集!
三笘が「上田との相性が良い」と判断するなら、むしろこのコンビをスタメンに起用し、リードを奪ってから浅野というロングカウンターの刃を相手ゴール前に突きつけて置くほうが合理的だったはずだ。それに森保監督が「結果を出した選手をスタメンで起用するべき」だと考えるなら、8分間で2ゴールの切り札をベンチに置くのは矛盾が大きい。
取材・文●加部 究(スポーツライター)
【PHOTO】終了間際に2得点!日本をW杯へと導く貴重なゴールを決めた三笘薫!
【ハイライト動画】日本、三笘2発で豪州2-0撃破! 7大会連続7回目のW杯出場!
【PHOTO】難敵オーストラリアを撃破しW杯出場を決めた!歓喜に湧くSAMURAIBLUEを特集!