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【采配検証】川崎色の濃いチームで三笘をベンチに置く矛盾。「掴みに出る」メッセージも相変わらず遅かった

カテゴリ:日本代表

加部 究

2022年03月25日

柴崎を代える機を逸し敗戦を招いた采配と通底

浅野はスタメンに適任だったのか? リードを奪ってからロングカウンターの刃を突きつけたほうが合理的だったはずだ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 それでも後半頭に2度のピンチを迎えてからは、ピッチ上で選手たちが意識的にボールを保持しながら人数をかけて攻める戦い方に修正していった。それは常々選手たちの積極的なコミュニケーションを促して来た森保監督のマネジメントの賜物で、そこは時間をかけて積み上げて来た成果とも言える。

 反面この一戦で「ワールドカップへの切符を自分たちから掴みに行け」と指示した指揮官にしては、相変わらず「掴みに出る」メッセージを送るのが遅過ぎた。切り札の三笘薫を使う攻撃強化のタイミングもさることながら、リスク管理の面からも疲れの見えた田中碧を下げる判断も遅れた。それはサウジアラビア戦(アウェー)で柴崎岳を代える機を逸し敗戦を招いた采配と通底している。
 
 確かに三笘のドリブルは相手が疲弊した時間帯には脅威になるし、川崎の鬼木達監督も最初はそういう使い方が多かった。だが先制ゴールのシーンが象徴するように、川崎色が濃いチームでの連動のメリットも少なくない。とりわけ選手たちの主体性を尊重する指揮官なら、出来上がっている連係を活用するほうが有効でリスクマネジメントにもなるはずだ。

 三笘が「上田との相性が良い」と判断するなら、むしろこのコンビをスタメンに起用し、リードを奪ってから浅野というロングカウンターの刃を相手ゴール前に突きつけて置くほうが合理的だったはずだ。それに森保監督が「結果を出した選手をスタメンで起用するべき」だと考えるなら、8分間で2ゴールの切り札をベンチに置くのは矛盾が大きい。

取材・文●加部 究(スポーツライター)

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