「豪州にとっての準備状況は芳しくない」
ミリガン氏が説明する通り、Aリーグのレベルが思うように上がっていないのは事実のようだ。過去には集客や質的向上のため、アレッサンドロ・デル・ピエロやダビド・ビジャ、本田圭佑らをマーキープレーヤー(年俸制限のない大物外国人)として迎え入れたが、彼らの加入で国内リーグが劇的なレベルアップを遂げたという評判は聞こえてこない。そういった背景が選手育成にも影響し、頭抜けたタレントが出現しにくくなっているのかもしれない。
いずれにせよ、今の豪州代表は日本から確実に勝点3をもぎ取る底力があるとは言い切れない部分があるようだ。最終予選を通して見ても「得点力不足が顕著」という見方も根強い様子。そう指摘するのが、英字紙『ザ・ガーディアン』などに執筆する豪州代表取材歴10年のフリーランス記者、ポール・ウイリアム氏だ。
「ここまでの最終予選8試合を振り返ると、序盤戦のベトナムと中国にはゴールを奪って勝利していますが、サウジアラビア、日本、オマーンには点を取るのに相当苦労した印象です。さらに昨年10月の日本戦、11月の中国戦、2月のオマーン戦では終盤に失点。ゴールが奪えないことに加え、より大きなダメージを受けています」と彼は分析する。
しかも、ご存じの通り、昨年10月のホーム戦の際、スタメンでFWに陣取ったトム・ロギッチ(セルティック)が負傷で離脱。アーロン・ムーイ(上海海港)、ジャクソン・アーバイン(ザンクト・パウリ)、クレイグ・グッドウィン(アデレード・U)、キー・ロールズ(セントラル・コースト・マリナーズ)もコロナ陽性でメンバー外で、同じく罹患したグラハム・アーノルド監督も指揮を執れるかどうか分からない状況なのだ。
試合前日に記者会見にのぞんだレネ・ミューレンスティーン・アシスタントコーチは、「我々はより攻撃的に戦うつもりだ。常に前線で攻撃的に行き、相手にとっての脅威を作り出したい。それは我々の狙いのすべてだ」と意気揚々と話したが、日本を制圧できるだけのタレントが不在しているのは確か。「マイナス要素をすべて勘案すると、豪州にとっての準備状況は芳しくない。その状態で運命を決する大一番に挑むのは簡単ではありません」とウイリアム記者もネガティブな見方をしていたほどだ。
いずれにせよ、今の豪州代表は日本から確実に勝点3をもぎ取る底力があるとは言い切れない部分があるようだ。最終予選を通して見ても「得点力不足が顕著」という見方も根強い様子。そう指摘するのが、英字紙『ザ・ガーディアン』などに執筆する豪州代表取材歴10年のフリーランス記者、ポール・ウイリアム氏だ。
「ここまでの最終予選8試合を振り返ると、序盤戦のベトナムと中国にはゴールを奪って勝利していますが、サウジアラビア、日本、オマーンには点を取るのに相当苦労した印象です。さらに昨年10月の日本戦、11月の中国戦、2月のオマーン戦では終盤に失点。ゴールが奪えないことに加え、より大きなダメージを受けています」と彼は分析する。
しかも、ご存じの通り、昨年10月のホーム戦の際、スタメンでFWに陣取ったトム・ロギッチ(セルティック)が負傷で離脱。アーロン・ムーイ(上海海港)、ジャクソン・アーバイン(ザンクト・パウリ)、クレイグ・グッドウィン(アデレード・U)、キー・ロールズ(セントラル・コースト・マリナーズ)もコロナ陽性でメンバー外で、同じく罹患したグラハム・アーノルド監督も指揮を執れるかどうか分からない状況なのだ。
試合前日に記者会見にのぞんだレネ・ミューレンスティーン・アシスタントコーチは、「我々はより攻撃的に戦うつもりだ。常に前線で攻撃的に行き、相手にとっての脅威を作り出したい。それは我々の狙いのすべてだ」と意気揚々と話したが、日本を制圧できるだけのタレントが不在しているのは確か。「マイナス要素をすべて勘案すると、豪州にとっての準備状況は芳しくない。その状態で運命を決する大一番に挑むのは簡単ではありません」とウイリアム記者もネガティブな見方をしていたほどだ。
そんな目線が豪州報道陣の大半を占めるのか、日本代表の公式練習時間にわざわざ取材に訪れたのは、3~4人のカメラマンと何社かのテレビクルーのみだった。ペン記者は豪州だけをカバーしたかったのかもしれないが、2009・2012・2016年の過去3度の最終予選時の公式練習にはもっと多くの記者がいた。コロナ禍の特殊事情もあるのだろうが、期待値が高いとは言い切れないのは確かなようだ。
このムードは日本にとっては追い風。だが、そういう時こそ気を引き締めるのが肝要である。
「引き分けでOKという気持ちの持ちようで試合に挑まないことが一番大事」とキャプテンの吉田麻也(サンプドリア)も自戒の念を口にしたが、ここで相手を叩きのめすくらいの勢いで入ること。それが日本のカタール行きの切符獲得の最重要ポイントと言っていい。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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このムードは日本にとっては追い風。だが、そういう時こそ気を引き締めるのが肝要である。
「引き分けでOKという気持ちの持ちようで試合に挑まないことが一番大事」とキャプテンの吉田麻也(サンプドリア)も自戒の念を口にしたが、ここで相手を叩きのめすくらいの勢いで入ること。それが日本のカタール行きの切符獲得の最重要ポイントと言っていい。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
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