日本代表が７大会連続となるワールドカップ出場を決めるのか。それとも崖っぷちのオーストラリアが一矢報いるのか……。
【動画】W杯出場決められるか⁉️敵地での大一番に挑む日本代表が公式練習を実施！

　現地時間３月24日夜、シドニーの『スタジアム・オーストラリア』で両者の命運を左右する大一番がキックオフされる。

　23日夜の時点で現地は曇り。まだ雨は降っていないが、24日は終日雨の予報だ。場合によっては強く降る可能性もある模様で、久保建英（マジョルカ）は「雨の試合は嫌い。雨は嫌いですね。あんまり楽しくないし、グラウンドがぐちゃぐちゃになったり、ロングボールになったり、お互い目指しているサッカーができなくなる」と顔を曇らせたが、土砂降りの中でまさかの敗戦を喫した昨年９月の初戦・オマーン戦の轍を踏むわけにはいかない。

　スタジアムのピッチもところどころボコボコで、収容の半分に当たる４万人の大観衆が詰めかけるということで、アウェーの洗礼も受けるだろう。となれば、昨年10月のサウジアラビア戦のように異様な雰囲気に飲まれそうにならないとも限らない。そこも含め、要注意ポイントは少なくない。

　しかしながら、目下、豪州代表の主力に離脱者が相次いでいることもあって、現地関係者は「今回はやや日本に分がある」という意見に傾いているようだ。

　豪州代表戦の解説を定期的に行なっている元同国代表で、かつてジェフ市原に在籍したことのあるマーク・ミリガン氏（現セント・ジョージ・セインツ監督）も「日本はタレント集団だ」とリスペクトを口にする。
 

「私が日本で特に注目しているのは、南野拓実（リバプール）。彼は本当に素晴らしいアタッカーだ。アンジェ・ポステコグルー監督率いるセルティックにも４人の日本人選手がいますよね。その全員が活躍しているのは本当にすごいこと。若いうちから欧州へ行ってプレーする選手も非常に多い。豪州は差をつけられていると感じます」としみじみ語っていた。

　確かに、2006年ドイツW杯で日本が衝撃的逆転負けを食らった頃は、ハリー・キューウェルやティム・ケイヒル、ルーカス・ニールなどプレミアリーグ経験のある傑出したタレントが揃っていたが、現在のメンバーを見ると欧州中堅クラブや国内組が多い。エース級と位置づけられるミッチェル・デューク（岡山）もJ２所属。活躍は光っているが、代表のスターとしてはやや物足りなさは拭えない。そのあたりは、代表OBのミリガン氏も感じている点だという。

「日本と豪州の最大の差は育成にあると思います。私は2010～11年にかけてJリーグでプレーしましたが、全国のJクラブや学校などさまざまな環境で選手が育つ仕組みができている。すそ野が広いし、協会も熱心。そういったアドバンテージを生かしながらレベルアップを遂げていると感じます。

　もう１つはトップリーグのクラブ数の違い。Jは全国に50以上のチームがあり、アカデミーがありますが、Aリーグは12チームしかなく、降格もない。競争力が低く、リーグが活性化しないというマイナス面があります」

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