長年に渡りスペイン代表を支えてきたアンドレス・イニエスタと、セルヒオ・ラモスがUEFAのインタビューに登場。見事戴冠を果たしたEURO2012を振り返っている。スペイン紙『Marca』が７月４日付けで伝えた。

　それは歴史的な出来事だった。EURO2008、南アフリカ・ワールドカップに続き、EURO2012を制したスペインは、前人未到のメジャー大会３連覇を成し遂げたのだ。色褪せない記憶を、37歳となり、現在は日本でプレーするイニエスタはこう語る。

「EURO2012は素晴らしい思い出だ。僕たちは素晴らしいゲームをしたからね。たくさんの支配、ゲーム内のスピード、優勢なシチュエーション。代表チームと一緒に記憶している素晴らしいゲームのひとつだ」

　決勝ではアンドレア・ピルロ、ジャンルイジ・ブッフォン、アントニオ・カッサーノといった名立たるビッグネームを揃えたイタリアと激突。接戦が予想されたが、開始14分でダビド・シルバが先制点を奪うと、以降ジョルディ・アルバ、フェルナンド・トーレス、ファン・マヌエル・マタが追加点を挙げ、終わってみれば４-０の大勝を収めた。

　S・ラモスは、ゴールラッシュの口火を切ったシルバと、流れを完全に引き寄せたアルバ、それぞれの得点を回想。脳裏に焼き付く２ゴールを熱っぽく語った。
 

「完璧に覚えているよ。（セスク・）ファブレガスからのボールをシルバが、身体が小さいにもかかわらず得意としていたヘディングシュートを見事に決めたのだ。ジョルディ・アルバは上下動が止まらず、そのペースで我々を驚かせてくれた。そして２-０にする素晴らしいゴールを奪った」

　イニエスタはこの試合を「パーフェクト」と自賛し、手応え十分に総括する。

「攻撃しなければならないときには攻撃し、ポゼッションしなければならないときには、ボールを握った。ボールスピードもとても速かった。言ってみれば、完璧なファイナルだったよ」

　時は流れ、現在後輩はEURO2020を戦い、ベスト４まで進出。ただ、準決勝で再び立ちはだかるのがイタリアだ。実はスペインは前々大会の決勝こそ完勝を収めたが、前回大会では決勝トーナメント１回戦で０-２と敗れている。雪辱を果たし、ファイナルへの挑戦権を掴み取ることができるか。

　偉大な先達越えへ――。まずは今大会で、S・ラモスが「我々がやったことは何年もかかるだろうし、超えるのは非常に難しい」と、発破をかけるメジャー大会連覇への一歩を踏み出したい。

構成●サッカーダイジェストweb編集部

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