イタリア代表FWチーロ・インモービレ（ラツィオ）が、EURO準々決勝のベルギー戦を前に取材に対応した。現地紙『Tuttosport』が６月29日付けで伝えている。

　欧州予選を10戦全勝で突破したイタリアは、本大会に入ってもロベルト・マンチーニ監督の攻撃サッカーが機能し、グループステージを無失点での３連勝で首位通過。決勝トーナメント1回戦では苦戦を強いられながらも、延長戦の末に２-１でオーストリアを下している。

　順調な戦いぶりを見せるアッズーリで、インモービレはすでに決勝トーナメント進出を決めていたグループステージ最終戦を除く全試合で、CFとしてスタメン出場。初戦から２戦連発でゴールを奪うなど、上々のパフォーマンスを披露している。

「オーストリア戦はEUROのベストマッチではなく、最初の２試合の方が良かったが、重要なのは結果だ。チームが僕を必要とし、僕がチームを必要とする、僕らは皆、同じ方向に向かっているんだ。監督は僕にラツィオでの仕事とは違うものを求めているが、気にしていない。自分の技術のカバンに入っていないものを補うために、セッションの終わりまで残って、全てを取り入れる」

　エースの宿命か、不発に終わった際には批判的な声を浴びることも少なくない。ただ、そういったネガティブ要素は「勝利」によって、拭い去ることができると断言している。
 

「僕は代表チームでここまで15ゴールと、数が少ない。もっと決めたかったが、勝利は過去や以前の話を消し去ることができる。このEUROで過去を消し去りたいね。

　オーストリア戦の後は、批判は耳に入ってこなかったが、聞き逃していただけなのかもしれない。ただ、とにかく勝って結果を持ち帰ったこと、それが大事なんだ」

　また、インタビューでは同じセリエＡで鎬を削る、ポルトガル代表FWクリスチアーノ・ロナウド（ユベントス）と、準々決勝で相まみえるベルギー代表の主砲ロメル・ルカク（インテル）にも言及。リスペクトを込め、その凄さを明かしている。

「ロナウド？ 誰もが彼に挑戦したいと思っている、彼は最高だ。彼がセリエAに来てから、競争力が格段に上がった。ルカクは壊滅的なフィジカルの強さと、スピードがあり、近年とてもレベルアップしている。（アントニオ・）コンテと一緒に仕事をしたことで、とても成長したね。素晴らしい働き者だ」

　53年ぶり２度目の欧州制覇へ「我々は目標まで３試合を残している。最後まで頑張りたい」と意気込みを語ったインモービレ。まずは「最強の代表チーム」のひとつと称した難敵ベルギー戦で、チームを勝利に導くことはできるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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