日本代表の森保一監督は６月６日、タジキスタン戦の前日会見に臨み、大黒柱・大迫勇也の状況を明かした。

　今回の代表活動では、中心選手の吉田麻也、遠藤航、酒井宏樹の３選手が五輪代表にオーバーエイジとして参加し、U-24世代の冨安健洋、久保建英、堂安律などA代表常連組も不在に。

　指揮官は不在となった吉田に代わり、大迫をキャプテンに指名した。

　任命理由は「彼はみんなにすごく声掛けをしてグイグイ引っ張っていくというタイプではないですが、いつもチームの事を気にかけてくれているのをすごく感じている。試合中に劣勢になった時に、すごくアツくチームを鼓舞してくれる」点だったという。

　ここ２試合のキャプテンとしての働きについては、「キャプテンということで話もしましたが、変に力が入ることもなく、サコらしく、変な負担にならずにチームに貢献してくれている」と評価し、「U-24の試合もそうですし、ミャンマー戦もそうですし、あれだけチームをアグレッシブにしてくれたのは大迫のおかげでもある」と強調した。
 

　その一方で、前日練習では別メニュー調整となった大迫の現状については「左足の内転筋に痛みがあり、違和感があって練習を休んだ」と説明し、「次戦に出場できるかどうかは分からない。どちらかというと難しいと思っています。怪我の状態を見ながら決めたい」と意向を示した。

　プレー面で絶大な貢献をしてきた大迫だが、指揮官の目にはそれ以外の部分での貢献も光っているという。

「ブレーメンで途中出場が多かったですが、毎回スプリントして入っていく。どういう状況であれチームのために戦うという、そういう普段の事も見ていて、チームの為に100パーセント発揮してくれる。自己犠牲の精神をもってやってくれている」

　さらに「サコのスプリントは凄いです」と熱弁し、代表のミーティングのなかでもサブの選手に活力を与えてほしいと、その姿を伝えているという。

　次戦、前線の大黒柱が不在の可能性も高まるなか、最終予選進出も決めた森保ジャパンが目指すのはチームの底上げだ。

　指揮官は「U-24戦からはメンバー変更も考えている。どこまで変えるかはまだ決めていないですが、変えられるところは変えていきたい」とメンバー変更も示唆した。

　大迫が不在となった場合、キャプテンマークを託されるのは果たして誰になるのか。注目のタジキスタン戦は、翌日６月７日に、パナソニックスタジアム吹田で19時30分キックオフの予定だ。

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構成●サッカーダイジェストWeb編集部