経験と賢さがあってこそのフォロー
A代表に0-3と敗れたチャリティーマッチで、U-24代表の選手たちは一様に悔しさを露わにしていた。そこで本当に危機感を覚えたのなら、続くガーナ戦で下手なゲームは絶対に出来ない。しかも、そのチャリティーマッチとは違ってオーバーエイジ3人(吉田、酒井、遠藤)を含むベストメンバーで臨んだのだから、ある意味、ガーナ戦はプレッシャーがかかる試合だった。
そのガーナ戦を堂安、久保、上田らのゴールで6-0と勝利できたのはひとつ自信にしていい。正直、この日のガーナはやや荒削りで3月に対戦したアルゼンチンよりもクオリティが低い相手だった。勝って当たり前という見方もできるが、たとえそうだったとしてもプレッシャーを跳ね返した点で価値ある白星だった。
内容的にも悪くないゲームだった。攻撃陣では堂安や久保が躍動し、田中と遠藤のボランチコンビは攻守の両局面で中盤を引き締める。そしてCBの冨安が危なげない守備を披露すれば、右SBの酒井は絶妙な攻め上がりで何度も好機に絡んだが、そんな彼らが気持ちよくプレーできた背景にはCB吉田の存在があった。
繋げることに固執せずロングボールを選択した20分のシーン、ボールを持った酒井のところにすっと近づいてフォローした43分の場面をはじめ、プレーの一つひとつが正確で最終ライン、ひいてはチームに平和をもたらした。右SBの酒井が何度もオーバーラップを仕掛けられたのもおそらく同サイドのCBである吉田のサポートがあったからであり、48分に相馬が難なくゴールを決められたきっかけも吉田から堂安に送った極上の縦パスだった。
そのガーナ戦を堂安、久保、上田らのゴールで6-0と勝利できたのはひとつ自信にしていい。正直、この日のガーナはやや荒削りで3月に対戦したアルゼンチンよりもクオリティが低い相手だった。勝って当たり前という見方もできるが、たとえそうだったとしてもプレッシャーを跳ね返した点で価値ある白星だった。
内容的にも悪くないゲームだった。攻撃陣では堂安や久保が躍動し、田中と遠藤のボランチコンビは攻守の両局面で中盤を引き締める。そしてCBの冨安が危なげない守備を披露すれば、右SBの酒井は絶妙な攻め上がりで何度も好機に絡んだが、そんな彼らが気持ちよくプレーできた背景にはCB吉田の存在があった。
繋げることに固執せずロングボールを選択した20分のシーン、ボールを持った酒井のところにすっと近づいてフォローした43分の場面をはじめ、プレーの一つひとつが正確で最終ライン、ひいてはチームに平和をもたらした。右SBの酒井が何度もオーバーラップを仕掛けられたのもおそらく同サイドのCBである吉田のサポートがあったからであり、48分に相馬が難なくゴールを決められたきっかけも吉田から堂安に送った極上の縦パスだった。
ラインコントロールはもちろん、4バックの他の3人、ボランチふたりをフォローするポジショニングが素晴らしかった。“パスコースがなければ最悪ここに戻せばいいよ”というような位置取りで、味方に逃げ道を与える。そうすることでボールホルダーは落ち着き、慌てなくなるのだが、簡単そうでなかなかできない最高レベルのフォローだった。
経験と賢さがあってこそのサポート。攻撃陣の活躍に目を奪われがちだが、“オーガナイザー吉田”の働きがあってこその大勝。田中に悪質なファウルをしたアシンキ(ガーナの6番)への抗議でチームの闘争心に火をつけたのも含め、吉田の存在価値の高さを改めて示す試合でもあった。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集長)
【PHOTO】堂安と久保の得点や相手のOGもあってU-24日本が3点を先行!追加点を目指して後半へと折り返す
経験と賢さがあってこそのサポート。攻撃陣の活躍に目を奪われがちだが、“オーガナイザー吉田”の働きがあってこその大勝。田中に悪質なファウルをしたアシンキ(ガーナの6番)への抗議でチームの闘争心に火をつけたのも含め、吉田の存在価値の高さを改めて示す試合でもあった。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集長)
【PHOTO】堂安と久保の得点や相手のOGもあってU-24日本が3点を先行!追加点を目指して後半へと折り返す