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【識者の視点】クラブでは異次元の三笘薫と、地獄にいる久保建英。しかし代表のスタメンに推すなら…

カテゴリ:連載・コラム

清水英斗

2021年05月10日

識者が判定! 久保建英と三笘薫、いま凄いのはどっち? <3>三笘がサイドハーフを務めるとなると…

U-24日本代表のアルゼンチン戦の第1戦ではともに先発した三笘と久保。五輪の舞台での共闘はあるか。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 今季のパフォーマンスで言えば、圧倒的に三笘薫のほうが優れている。ゴールやアシストなど決定的な仕事ばかりで、もはやJリーグでは異次元の存在だ。

 ただし、それは川崎のチーム力に乗っている部分が大きい。中盤はハードワークして3トップの守備負担を減らしてくれるし、うまく行けば三笘は攻め残り、ボールもスペースもたくさん供給してもらえる。川崎はアタッカーにとって、理想郷そのものだ。
 
 一方、久保建英は地獄にいる。地獄は言い過ぎとしても、ビジャレアルでもヘタフェでも出場機会を失い、今季は相当苦しんでいるのは確かだ。居場所が見つからない。理想郷にいる選手と、地獄で苦しむ選手を、現時点のクラブのパフォーマンスだけで比較するのは難しい。

 土俵をどこに設定するかだが、Jリーグで起用するなら三笘のほうが上だろう。久保よりも遥かに実績を残しているから当然。しかし、海外の対戦相手、つまりA代表や五輪代表をイメージした選考ならば、どうか。基本的には2人ともにメンバー入りさせたいが、やり繰りで一択になるなら、久保を選ぶ。

 理由は、慣れているからだ。久保は海千山千、海外の猛者と戦うことに慣れている。どうプレッシャーが来るのか、球際でどう立ち回ればいいのか、何が通じ、何が通じないのか、分かっている。3月のアルゼンチン戦では久保と三笘の間に、経験の差が明確にあり、三笘は相手の間合いの取り方、駆け引きの仕方に戸惑っていた。

 おそらく、三笘も国際試合を重ねれば慣れるはずだが、今はまだ手探り感が強い。残り3か月を切った五輪に推すのは不安、というか博打だ。ジョーカーなら面白いが、スタメンには久保を推す。

 また、日本代表では4-4-2、4-2-3-1など、三笘は川崎の左ウイングとは異なる左サイドハーフを与えられることになるが、この役割の違いも気にかかる。

 守備の負担は増えるし、あまり低い位置で無茶に仕掛けられても困る。サイドハーフはパス回しの受け手だけでなく、出し手を務める場面が多くなる。シンプルにさばき、味方がポジションを整える時間を作ることも仕事のひとつだ。その点、久保はトップ下を務めつつも、サイドハーフのプレーにも慣れているので、やはり信頼感はある。
 
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