U-24日本代表は３月29日、U-24アルゼンチンと対戦。３－０で勝利を収め、０－１で敗れた１戦目のリベンジを見事に果たした。

　トップ下で先発した久保建英は、立ち上がりから日本の攻撃をリード。11分の食野亮太郎への鋭いスルーパスをはじめ、51分の相馬勇紀へのパスなど、随所で巧みなボールコントロールを披露した。

　特に圧巻だったのは高精度のプレースキックだ。68分、73分に綺麗な軌道を描いたボールを供給し、板倉滉のヘディングでの２ゴールをお膳立てしてみせた。

「１本目は板倉選手を狙って、２本目は空いているスペースに蹴って、誰か入ってきてくれればなという感覚だったんですけど、２本ともしっかりゴールを決めてくれて良かったと思います」

　そう振り返る久保だが、セットプレー以外にも見せ場を作った自身のプレーを「全然悪くなかったかなと思います」と評価する。

「ちょっと打撲とか色々あって、治るか治らないかみたいな感じで無理をするなとは言われていましたしけど、試合には間に合った。本当にチームスタッフとトレーナーの方々、ドクターの方々がしっかりケアしてくれて、その結果、試合に出ることができて、個人としてもチームとしてもリベンジすることができて本当に文句ない勝利だったかなと思います」
 

　この日初めてともにプレーしたCFの林大地とのコンビネーションも良好だった。

　林については「本当に初対面で、ニュースで見るくらいだったので、ただ点を取っている選手っていうくらいの印象でした」というが、「けど今日組んでみて大体分かりました。非常に、個人的にもやりやすいというか、しっかり選手として成熟しているというか、やることがはっきりしている。あそこまで意図が見えやすい選手はあまりいないので、すごくやりやすいなと思いましたね」と連係について手応えを語る。

　一方で、０－１で敗れた１戦目よりもボールを回せたのは、良い守備が影響していると分析する。

「チームとしても落ち着いてボールを支配することができたというのもあります。逆に守備で相手のロングボールだったり、ビルドアップに、１戦目と違って対応できたというのが、自分たちの時間にもつながった。守備は最大の攻撃なんて言っている人もいますけど、本当に今日はそういった戦いができたのかなと。攻撃の一歩目というか、守備で相手に良いプレーをさせないことで、攻撃にスムーズに入れたのかなと思います」

　南米予選を１位で勝ち抜いたアルゼンチンに２戦トータルで考えれば、３－１と上回ったのは、久保にとっても、チームにとっても小さくない自信につながったに違いない。

「本当に不透明な状況のなかで、まずはこの２試合に集中して、自分たちがしっかりリベンジできたことは良かった。そこはしっかり自信を持って、この活動は一旦終わりですけど、次呼ばれる機会があったら、自分のクラブに戻って、より成長した姿を見せられるようにしたい」

　久保はそう意気込み、さらなる成長を誓った。

構成●サッカーダイジェスト編集部

【PHOTO】U-24日本３－０U-24アルゼンチン｜林と板倉のゴールで見事にリベンジ！今後の自信へと繋がる勝利に！