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【岩本輝雄】攻守にハイパフォーマンスの伊東純也。守備の“監視”ポイントの多さに感服!

カテゴリ:連載・コラム

岩本輝雄

2021年03月27日

自分がケアするスペースに敵が入ってきたら、すかさず潰しにかかる

ベルギーで活躍中の伊東。技術的なレベルアップに加え、守備力もさらに高まったように思う。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 気持ちいいぐらいの完勝だったね。「強い」の一言。森保ジャパンが韓国を相手に3-0。レベルが違ったというか、ここまで差が出る日韓戦は初めてなんじゃないかな。

 そもそも個々のクオリティが違ったと思う。スタメンを見れば、日本は8人が欧州組。それぞれイタリア、ドイツ、イングランド、ベルギー、ポルトガルのリーグでプレーしている。対する韓国は、半数以上が国内組。普段から戦っている相手が違うんだから、その差はやっぱり大きいよ。

 しかも、韓国は前半、あまり前に出てこなかった。やや引いて構えている。となれば、日本が優位に立つのはある意味、当たり前。前線にはタレントが揃っているからね。

 ワントップの大迫を頂点に、トップ下の鎌田、右の伊東、左の南野の4人が絶妙な距離感を保ちながら、伸縮自在の菱形を形成。ボランチの遠藤か守田が前を向いて配給すれば、そこからスピーディかつ連動したアタックを繰り出す。パスをつなぐにしても、状況に応じて臨機応変に受け渡す。息が合っているし、迫力があったよね。

 攻撃陣でとりわけ印象的だったのが伊東だ。今季はベルギーリーグで二桁得点をマーク。クラブでの好調ぶりをそのまま代表でも発揮できている感じで、技術的にもレベルアップしたように見えるけど、守備力も高まったように思う。

 戻りが早くて、しかも“監視”するポイントが多い。3つぐらいあるはず。中間ポジションを取って、自分がケアするスペースに敵が入ってきたら、すかさず潰しにかかる。こんな選手が前にいたら、後ろの選手は相当楽だと思うよ。

 その伊東の後ろにいるSBの山根も素晴らしかった。代表のデビュー戦で初ゴールを挙げたのはもちろん、中盤でボールを落ち着かせられるし、タイミング良く攻撃参加する。フロンターレで見せているプレーそのものだった。伊東と山根の右サイドは、かなり機能していたよね。

 試合は、日本が前半に2点をリードして、後半にダメ押しの3点目を奪った。後半はさすがに韓国も前に出てきて、日本は自陣でのプレーを余儀なくされる時間帯が増えたとはいえ、これといったピンチはほとんどなかった。

 それは、CBの吉田と冨安、ダブルボランチの遠藤と守田、この4人のブロックが強固だったから。とにかく落ち着いていて、“どしん”と構えている。簡単には崩れないし、隙も見せない。それでいて、ビルドアップもスムーズにこなす。チームの芯となる部分がしっかりしているから、まさに“良い守備から良い攻撃”ができている。
 逆に、少し気になったのが韓国のパフォーマンス。これまではそのスピードとパワーで日本を苦しめてきたのに、そうしたシーンがほとんどなかった。日本の質の高いプレッシングのせいか、マイボールにしても後ろに下げて攻撃をなかなかスピードアップできない。

 状況を好転させるような策を打てなかった監督の采配力も気になる。今回は不参加だったソン・フンミンがいれば、また違ったとは思うけど……。

 日本にとって韓国はアジアのライバル。誤解を恐れずに言えば、常に手強い存在であってほしい。切磋琢磨しながら、一緒に強くなっていければと思っている。

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