［J１リーグ３節］福岡１－３横浜／３月10日（水）／ベスト電器スタジアム

　横浜F・マリノスは５年ぶりにJ１復帰を果たしたアビスパ福岡と敵地で対戦。前半は相手の組織的な守備と素早い攻撃の切り替えに手を焼いたものの、エウベルの放ったシュートが相手DFの手に当たりPKを獲得。キッカーのマルコス・ジュニオールが冷静に沈め先制に成功した。

　苦しい時間帯に先制点を得た横浜は、ハーフタイムの修正でさらにその攻撃力を加速させた。

　試合後にポステコグルー監督は、「コンパクトにプレーすることが大事でした。それをハーフタイムに選手たちにも伝えました。シンプルにプレーすることも伝えました。前半は良くはなかったのですが、悪くもありませんでした。チャンスも作っていましたが、ビルドアップの距離感が悪く、連動性を持てませんでした。みんなが開いてしまうと距離が遠くなり、難しくなります」と問題点を指摘し、改善した。

　すると62分、ボール奪取から複数の選手が絡み素早い攻撃を仕掛けると、最後はこの日リーグ戦初先発となった小池龍太が狙い澄ましたミドルシュートで追加点を得る。

　その後相手に１点を返されるのの、終了間際に水沼宏太からのクロスを前田大然がダイビングヘッドで決め３－１で完勝した。
 

　決勝弾を決めた小池は「今季、リーグ戦で勝ちがないなか、良いパフォーマンスでマリノスらしいサッカーをしようと、全員が気持ちの入った試合でした。個人的には出られない試合が続いているなかで、よりハードワークをして試合に臨んだので、結果を残すことができてうれしいです」と振り返った。

　指揮官も「良かったと思う。フィジカルも強い相手によくやってくれた。小池だけでなく、高野もしっかりとやってくれた」「初先発のエウベルもうまく対応してくれたと感じています」として、「少しのローテーションでレベルを落とさず、選手を入れ替えることが出来ました」とこの日リーグ戦初先発で送り出した選手たちの活躍を称えた。

　さらに、「勝つことによって自信につながってきますし、自分たちのサッカーを信じる気持ちも強くなるはずです」とリーグ戦での初勝利を喜んだ。

　横浜は、開幕の川崎戦では試合の入りが悪く０－２で敗戦。ルヴァンカップの仙台戦こそ１－０で勝利したものの、続く前節の広島戦では３－３の引き分け。良い部分もあったなかで勝ち切ることができなかった。

　指揮官は「徐々に良くなってきている傾向は見えています。この試合だけではなく、継続していくことが重要です」と今後の更なる進化に手応えを感じているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部