【鹿島】「その自信が、少し怖いというか」正GK筆頭候補の沖悠哉が抱える葛藤

カテゴリ:Jリーグ

広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

2021年01月29日

「見栄を張ったプレーとかはしないようにしているんですが」

正GK筆頭候補として、葛藤を抱えながら練習に取り組む沖。もっとも「今のままでは絶対にダメ。もっとできることを増やして、一つひとつのプレーにもっとこだわって成長したい」と気合いを入れる。(C)KASHIMA ANTLERS

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 正守護神の筆頭候補と目される今の立場に、沖悠哉は少なからず難しさを感じているようだ。

 プロ3年目の昨季、シーズン途中に待望のプロデビューを飾り、以後はレギュラーに定着。曽ケ端準(現GKアシスタントコーチ)、クォン・スンテら歴戦の先輩たちとの争いを制して、アントラーズのゴールマウスを守り抜いた。

 今季も当然、GKの一番手として期待されている。昨季の活躍を経て、本人もたしかな自信を得てシーズンインしたが、「その自信が、少し怖いというか」と苦慮している。

 これまではピッチに立つために「必死にやって、食らいついていた」。練習に取り組むそうした基本的なスタンスに大きな変化はないだろう。ただ、チーム内の位置付けは変わり、周りの見る目が違ってきているのは、沖自身も感じているはずだ。

「練習の中でも自分が意識していることだったり、求められていることができるようになってきて、なんだろう、言い方は悪いですけど、見栄を張ったプレーとかはしないようにしているんですが、そのバランスが今、難しいですね」
 
 たとえばビルドアップでも、チャレンジするボールを出すのか、リスクの少ないロングボールを前に蹴るのか。足もとの技術には定評がある。自分らしい配球で攻撃をサポートする。それができる自信はあるが、自信が過信にならないように――。

 曽ケ端は昨年末の引退会見の場で、沖について「レギュラーを取って迎える新たなシーズンの難しさはもちろんあると思う」と語っていた。新たなフェーズに入った若き守護神。抱える葛藤を乗り越えた時、さらに逞しくなった姿でチームを勝利に導いてくれるはずだ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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