【浦和】“リカルド・レッズ”がお披露目!大原に響き渡ったスペイン人指揮官のゲキ

カテゴリ:Jリーグ

多田哲平(サッカーダイジェスト)

2021年01月21日

「非常に良いキャラクターの選手たちが入ってきてくれた」(阿部)

ゲキを飛ばして盛り上げるロドリゲス監督。その姿勢には気合が感じられた。写真:田中研治

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 快晴の空の下、大原サッカー場にスペイン語が響き渡った。

 浦和レッズは1月21日、トレーニングをメディアに公開した。報道陣を練習場に迎え入れるのは、同18日に始動してから初めてとなる。

 昨年まで2年連続で二桁順位と不甲斐ない結果に終わっているチームは、2022年のリーグ制覇を目論み、19年のオフに「3年計画」を掲げた。その2年目となる今季、招聘したのがリカルド・ロドリゲス監督、昨季徳島をJ2優勝に導いたスペイン人指揮官である。

“リカルド・レッズ”のお披露目となったこの日は、パス中心のメニュー構成。1対1での対面にはじまり、いわゆる「鳥かご」と呼ばれるパスゲーム、ピッチを3分の2、また3分の1にまで縮小したミニゲームと、ボールの運び方を掴むようなメニューが取り入れられた。クラブ広報によれば、始動から4日間は、ここまで素走りよりもボールを用いた練習が多いという。

 常に前のめりになりながらゲキを飛ばす指揮官には、新シーズンへの気合が漲っている。鳥かごでは「もっとボールを追え!」と言うような声をしきりに上げ、ミニゲーム中には立ち位置について細かく指示を送っていた。ひとつのメニューが終われば、個別に選手を呼んで、動き方をレクチャーしていたのも印象的だった。

 今年で在籍通算14年目となる阿部勇樹は「僕らがちゃんと理解できたかどうか直接聞きに来てくれる。いろんな選手とコミュニケーションを取ってくれていますし、ゲームのなかでも色々見ていらっしゃるんだなと感じる」と指揮官についての印象を語る。
 
 一方で新戦力もスムーズに馴染んでいるように見えた。藤原優大は学校行事のため未合流で、金子大毅は体調不良のため不参加だったが、神戸から加入した西大伍は流石のセンスを発揮し、栃木から来た明本考浩はミニゲームで何本もゴールを決めた。また創造性が魅力の小泉佳穂(琉球から)やスピードスターの田中達也(大分から)らも持ち味を示していた。

「選手が多く変わったなかでスタートして、非常に良いキャラクターの選手たちが入ってきてくれた。『何かしてやろう』『これからやってやろう』という気持ちを持った多くの選手が来てくれたので、良い刺激をチームに入れてくれたなと思います」(阿部)

 そうしたニューカマーの姿勢はこれまでいた選手に大きな刺激を与え、阿部のようなベテランに「僕らも同じようにギラギラじゃないけど、野心を持ってやっていかないといけないなと』と言わせ、危機感を煽る。

 情熱溢れるスペイン人指揮官の下で再起を期す新生レッズは、低迷から脱することができるのか。その期待を感じさせるスタートとなっている。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
 
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