[高校選手権２回戦]関東一１(６PK７)１神戸弘陵／１月２日（土）／ゼットエーオリプリスタジアム

　お互いに持ち味を出し、拮抗した展開となった試合は、神戸弘陵（兵庫）がPK戦の末にモノにし、２年連続となる３回戦進出を決めた。

　初戦を神戸弘陵は５－０、関東一（東京B）は４－０と圧倒的な得点力で勝ち上がった攻撃的な両チームが激突。立ち上がりは前者が縦に速い攻撃で主導権を握ると、前半３分にはロングスローからのゴール前のこぼれ球を、FW徳弘匠（３年）がフリーでシュートを放つが、惜しくもボールは右に外れる。

　それでも関東一も徐々にリズムを取り戻すと、アタッキングサードでの華麗なパスワークから相手ゴールに迫る。しかしなかなかシュートで終わることができず、両者拮抗した展開が続いた。

　試合終盤には、中盤の球際を制した関東一が個人技を生かした中央突破で猛攻を仕掛けるも、コンパクトな相手の堅守を崩し切れない。すると終了間際の後半34分、右CKから神戸弘陵のDF橋本翔和（３年）がゴール前で競り勝ち、高打点のヘディングシュートが右ポストの内側を叩きゴールに吸い込まれる。
 

　しかし、試合はこのまま終わらない。今度は１点のビハインドを負った関東一が、後半40分に右CKから、ニアに走り込んだFW笠井佳祐（３年）のヘッドで土壇場で同点に追いついた。このまま80分間では決着がつかず、PK戦を７－６で制した神戸弘陵がベスト16進出を決めた。

　谷純一監督は、「全体的に関東一は技術が高い選手の多いチームでした。大会前から全国選手権の連戦（２・３回戦）を勝つという目標があるので、そのチケットを手に入れられて嬉しく思っています」と喜びを示した。

　神戸弘陵の守備力が光った試合となったが、キャプテンを務めたDF木谷亮太（３年）は「連続失点だけはないようにと集中力を持って戦えた。苦しい試合展開ではありましたが、勝てて良かったと思います。相手の10、14番をキープレーヤーとしていたので、すぐに足を出さないで、ついていくことを意識してうまく抑えられたと思う」と勝利の要因を語った。

　PK戦の末、当初の目標であったベスト16へと駒を進めた神戸弘陵。昨年は３回戦で帝京長岡に０－５の大敗を喫したが、その悔しさを晴らすべく、３日にリベンジの一戦に挑む。

取材・文●手塚集斗（サッカーダイジェストWeb編集部）

【高校サッカー選手権２回戦PHOTO】関東第一１(6PK7)１神戸弘陵｜土壇場で同点に追いつかれるもPK戦の末に神戸弘陵が２年連続の16強入り！