2020-2021シーズンのプレミアリーグは、序盤戦から例年以上に波乱が多く、とにかく予測が難しい。目立っているのは、レスターをはじめ、エバートン、アストン・ビラ、サウサンプトンといった「非ビッグ６」組の躍進で、独走するクラブがいない覇権レースもこの年末まで拮抗した戦いが続いている。

　では、2020年の日程が終了したこの時点で有力ブックメーカーの『ウィリアム・ヒル』は、今シーズンのタイトルレースをどう予想しているのか。

　新型コロナウイルスの感染拡大による影響で延期になっているゲームが多く、消化試合数はバラバラながら、12月31日現在の優勝オッズで注目チームの「可能性」を探っていく。

　もっとも倍率が低い優勝候補のいわゆる本命は、勝点33で首位に立つリバプール。故障者が続出する状況のなかでも安定したパフォーマンスを続けている前年王者の１番人気は、想定内だろう。

　対抗は、2.6倍のマンチェスター・シティ（実際の順位は８位／勝点26）。以下、7.5倍のマンチェスター・ユナイテッド（同２位／勝点30）、15倍のトッテナム（同７位／勝点26）、25倍のチェルシー（同６位／勝点26）、34倍のレスター（同３位／勝点29）と続く。

　評価を高めているのは、序盤戦で出遅れながらも着実に巻き返してきたマンチェスター勢だ。事実、16節を戦い終えたリバプールに比べてシティは２試合、ユナイテッドは１試合それぞれ未消化の状況で、その未消化分を勝利で終えればシティは勝点１差、ユナイテッドは同勝点と一気に肉薄する。年明け以降はリバプールを含めたこの３チームが覇権レースの主役を担っていきそうだ。

　ビッグ６で気になるのは、８節以降の７試合で２分け５敗と大きく失速したアーセナル。優勝オッズはサウサンプトンの126倍より低い20チーム中10番手の251倍だった。もっとも、チェルシーとのダービーマッチを含む直近２試合は連勝で切り抜けており、復調の気配を漂わせている。年明け最初の試合は１月２日、19位に沈むウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンとのアウェーゲーム。３連勝を飾って弾みをつけたいところだ。


　プレミアリーグ20チームの優勝オッズ、ならびに実際の順位＆勝点は以下の通り。

2.25倍 リバプール（１位／勝点33）
2.60倍 マンチェスター・C（８位／勝点26）◆
7.50倍 マンチェスター・U（２位／勝点30）◇
15.00倍 トッテナム（７位／勝点26）◇
25.00倍 チェルシー（６位／勝点26）
34.00倍 レスター（３位／勝点29）
41.00倍 エバートン（４位／勝点29）◇
67.00倍 アストン・ビラ（５位／勝点26）◆
126.00倍 サウサンプトン（９位／勝点26）
251.00倍 アーセナル（13位／勝点20）
301.00倍 リーズ（11位／勝点23）
501.00倍 ウェストハム（10位／勝点23）
501.00倍 ウォルバーハンプトン（12位／勝点21）
751.00倍 クリスタル・パレス（15位／勝点19）
1001.00倍 ニューカッスル（14位／勝点19）◇
1501.00倍 バーンリー（16位／勝点16）◇
1501.00倍 ブライトン（17位／勝点13）
2501.00倍 フルアム（18位／勝点11）◇
2501.00倍 ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン（19位／勝点８）
2501.00倍 シェフィールド・U（20位／勝点２）
◆＝２試合未消化　◇＝１試合未消化

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部