ライネスが久保よりも優れている点は?
11月17日にオーストリアで対戦する日本の久保建英とメキシコのディエゴ・ライネスは、ともにラ・リーガを代表する期待の若手プレーヤーだ。前者が19歳、後者は20歳で、すでにA代表でのプレーを経験済み。その一方で、所属クラブのビジャレアルとベティスではともに定位置を確保することができず、それが原因で移籍が取り沙汰されているのも同様だ。
ふたりの共通点は、そうした将来性の豊かさや置かれた状況だけにとどまらない。プレースタイルおいて、ともに左利きのMFで、2列目ならどこでもこなすことができる。ただ逆足の右サイドに限定すると、久保のほうにより適正がある。これはテクニックや足先の感度に優れているためで、実際、タッチの繊細さ、ボールコントロールの正確さ、ターンの鋭さ、プレーの引き出しの多さなどはライネスを上回る。
足にボールが吸い付いているかのようなドリブルもそうした能力の賜物で、俊敏性にも長け狭い局面を苦にすることもない。ただ順足で中央に入り込むことが難しい左サイドはまだ適応の過程にあり、この点では左右いずれも難なくこなすライネスに分がある。実際、ベティスでは左サイドハーフで起用されることのほうが多くなっている。
さらに強引さと言う点でもライネスのほうがいくらか上回る。テクニックが洗練されていない分、思い切りの良さがあり、無理な体勢からでもパスやドリブルで局面を打開してゴールに向かおうという姿勢を見せる。プレースタイルは久保に比べてアナーキーではあるが、相手DFにとってはそうした意外性は怖さにもなる。
【動画】森保ジャパンは要警戒!“メキシコの至宝”ライネスの超絶テクニック
ふたりの共通点は、そうした将来性の豊かさや置かれた状況だけにとどまらない。プレースタイルおいて、ともに左利きのMFで、2列目ならどこでもこなすことができる。ただ逆足の右サイドに限定すると、久保のほうにより適正がある。これはテクニックや足先の感度に優れているためで、実際、タッチの繊細さ、ボールコントロールの正確さ、ターンの鋭さ、プレーの引き出しの多さなどはライネスを上回る。
足にボールが吸い付いているかのようなドリブルもそうした能力の賜物で、俊敏性にも長け狭い局面を苦にすることもない。ただ順足で中央に入り込むことが難しい左サイドはまだ適応の過程にあり、この点では左右いずれも難なくこなすライネスに分がある。実際、ベティスでは左サイドハーフで起用されることのほうが多くなっている。
さらに強引さと言う点でもライネスのほうがいくらか上回る。テクニックが洗練されていない分、思い切りの良さがあり、無理な体勢からでもパスやドリブルで局面を打開してゴールに向かおうという姿勢を見せる。プレースタイルは久保に比べてアナーキーではあるが、相手DFにとってはそうした意外性は怖さにもなる。
【動画】森保ジャパンは要警戒!“メキシコの至宝”ライネスの超絶テクニック
課題は両者とも明確だ。久保について得点の少なさが指摘され続けているが、ライネスもそれは同様だ。実際、2019年にベティスに入団して以来、得点はわずか1点にとどまっている。
シュート数にしても、昨シーズンのラ・リーガの1試合当たりの平均シュート数が久保の1.1本に対し、ライネスは0.2本。もちろんこれは出場機会が限定され、しかもその大半は途中出場という点を鑑みる必要があるが、久保と同様に得点力の向上は今後、第一線で活躍するためには重要なポイントとなる。
現状、左右両サイドをほぼ同じレベルでこなせるという点ではライネスに分があるが、テクニックやアジリティーでは久保が上回る。もちろんふたりともまだまだ伸びしろを残しており、その意味でも、今シーズンここまで3試合、わずか26分の出場にとどまっているライネスが置かれた現状は厳しいと言わざるを得ない。
とにもかくにもマヌエル・ペジェグリーニ監督の信頼を勝ち取る必要があるが、同じ2列目のポジションにはホアキン・サンチェス、ナビル・フェキル、クリスティアン・テージョら実力者がひしめき合っている。
久保も開幕以来、出場機会の少なさが物議を醸し続けているとはいえ、ここまでヨーロッパリーグも含めて全12試合に出場している。現時点では1歳年下の久保が一歩先を行っており、それはポテンシャルの高さと置き換えることもできるだろう。
文●アドリアン・ブランコ(戦術アナリスト兼スカウト)
翻訳●下村正幸
[プロフィール]
アドリアン・ブランコ/サッカー分析に特化したサイト『エコス・デル・バロン』で研鑽を積んだ後、フリーとなる。サッカー情報サイト『Marcadorlnt』に定期的にスカウティングレポートを寄稿する戦術アナリストで、プロのスカウトでもある。
【動画】2G1A以外にも圧巻プレー連発!UEFAが公開した久保建英のELデビュー戦プレー集
シュート数にしても、昨シーズンのラ・リーガの1試合当たりの平均シュート数が久保の1.1本に対し、ライネスは0.2本。もちろんこれは出場機会が限定され、しかもその大半は途中出場という点を鑑みる必要があるが、久保と同様に得点力の向上は今後、第一線で活躍するためには重要なポイントとなる。
現状、左右両サイドをほぼ同じレベルでこなせるという点ではライネスに分があるが、テクニックやアジリティーでは久保が上回る。もちろんふたりともまだまだ伸びしろを残しており、その意味でも、今シーズンここまで3試合、わずか26分の出場にとどまっているライネスが置かれた現状は厳しいと言わざるを得ない。
とにもかくにもマヌエル・ペジェグリーニ監督の信頼を勝ち取る必要があるが、同じ2列目のポジションにはホアキン・サンチェス、ナビル・フェキル、クリスティアン・テージョら実力者がひしめき合っている。
久保も開幕以来、出場機会の少なさが物議を醸し続けているとはいえ、ここまでヨーロッパリーグも含めて全12試合に出場している。現時点では1歳年下の久保が一歩先を行っており、それはポテンシャルの高さと置き換えることもできるだろう。
文●アドリアン・ブランコ(戦術アナリスト兼スカウト)
翻訳●下村正幸
[プロフィール]
アドリアン・ブランコ/サッカー分析に特化したサイト『エコス・デル・バロン』で研鑽を積んだ後、フリーとなる。サッカー情報サイト『Marcadorlnt』に定期的にスカウティングレポートを寄稿する戦術アナリストで、プロのスカウトでもある。
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