なでしこリーグ優勝監督は「良いおじいちゃん」。浦和Lが未熟な“良いチーム”から“強いチーム”となったワケ

カテゴリ:Jリーグ

佐藤亮太

2020年11月09日

大胆な配置転換も「選手をどうやって光らせるか、そのことしか考えていない」

浦和レディースを率いる森監督が高々とトロフィーを掲げる。チームを6年ぶり3回目の優勝に導いた。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 圧巻の試合だった。

 プレナスなでしこリーグ1部の浦和レッズレディース(以下・浦和L)は11月8日、16節でホーム浦和駒場スタジアムで愛媛FCレディース(以下・愛媛)と対戦。

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 試合は浦和Lが9分のDF長船加奈の先制ゴールを皮切りに、22分にはMF塩越柚歩、36分にMF水谷有希がPKを決め、3点目。40分、愛媛に追撃弾を許したものの、43分にMF猶本光が、さらに63分にはFW安藤梢が決め、大量5得点を挙げ勝利。2試合を残し、6年ぶり3度目のリーグ優勝を果たした。

 目まぐるしく流動的に動き回り、絶妙な距離感からボールを取られても即回収し、即攻撃につなげる浦和Lのサッカーは、プレッシャーのかかる試合でも存分に表現された。

 このサッカーを築いたのが就任2年目の森栄次監督だった。

 長年、浦和Lは将来性豊かな選手が揃った“良いチーム”ではあった。しかし、ここ数年、日テレ・東京ヴェルディベレーザ、INAC神戸に迫りながらも、あと一歩及ばず、勝負強さが足りない未熟なチームだった。

 そんななか、森監督は就任会見で選手たちの頑張りやひたむきさが報われるサッカーをして、結果を出したいと誓った。

 ここから浦和Lの“良いチーム”から“強いチーム”への脱皮が始まる。

 手始めにコンバートを敢行した。

 例えばFWの清家貴子は走力と攻撃力を生かし、右SBに。ボランチのMF佐々木繭は運動量が評価され、左SBに。DF高橋はなは、長身を生かした空中戦の強さからFW起用され、今季、ドイツから戻ったボランチのMF猶本光は推進力を買われ、トップ下で使われている。

 こうした大胆な配置転換が無理筋でないのは監督の観察眼にある。

「選手をどうやって光らせるか、そのことしか考えていない」
長年の指導経験から適材適所にピタリとハマった。

 一方、選手は新しいポジションや役割という宿題にポジティブに取り組んだ。「監督は自分たちの良さを引き出してくれる」と狙い通り、効果はてき面に現れた。

 また監督は特に何も言わず、選手に考えさせ、その考えをチームで共有させ、磨かせた。これが強いチームへの急速な変貌につながったのである。
 

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