『SLAM DUNK』の名セリフを思い出させてくれた森重真人のスタンスとは…

カテゴリ:Jリーグ

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2020年10月24日

「余計に目立つ必要はない」

DFとしても人間としても良い歳の重ね方をしている森重真人。写真:サッカーダイジェスト

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プロになった当初の森重真人は「俺が、俺が…」というスタンスだった。

「なんでもできると考えていました。ボールを奪って、運んで、カバーリングもして、潰しにもいって(笑)」

 しかし、歳を重ねると無理がきかなくなる。それに気づいた時、森重の中に「味方に任せていい局面ではむしろ味方に任せる」という選択肢が生まれた。

「今は良い感じに力が抜けています。常に100パーセントを目指すのではなく、抜くところは抜く。そのスタンスが良いサイクルを生み出しているのではないかと。フッと力を抜くことでパフォーマンスが向上するのは新しい発見で、それが良いコンディションをキープできる要因とも言えます。2シーズン前くらいからですかね、リラックスしてプレーを楽しめるようになったのは」
 
 2年前、2018年シーズンと言えば森重がキャプテンマークをチャン・ヒョンスに譲った年である。“主将の鎧”を脱いで身軽になったからだろうか、このあたりから森重のプレーはより洗練されていった。

「どちらかと言えばマイペースで、まとめ役をやるタイプではありません。そんな僕が(FC東京で)キャプテンを任されて考えすぎてしまったのかもしれません。でも、キャプテンがチャン・ヒョンス選手になったタイミングで、大怪我を乗り越えたり、自身の代表活動も減ったり、いろんなことが重なりました。それがすべて良い方向に集約されて、今の自分があるのかなと思います」

 無駄が削ぎ落とされた今のスタイルのほうが、森重は気に入っているという。「CBとしてやるべき“優先順位”をつけて、よりベストなプレー選択をできるようになりましたから」と笑顔で語る森重は、DFとしても人間としても良い歳の重ね方をしている。

「落ち着いて周りを見渡せるようになった部分はあるかもしれないですね。今は一歩下がって、みんなを支える感じ。自分は主役じゃなくていい。もちろん“魅せるプレー”へのこだわりは依然としてありますが、余計に目立つ必要はありません。消極的なチームメイトがいたら、その背中を押してやる。『俺が後ろにいるから思いっきりやってこい』って、そんな感覚でプレーしています」

 自分は主役じゃなくていい──『SLAM DUNK』の名セリフを思い出させてくれた森重は縁の下の力持ちとして、これからもFC東京を支えていく。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 

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