【試合内容】
　柏が序盤からボールを支配するも、ブロックを作って守りを固めた仙台の守備を崩せずに試合は進む。すると31分、ＣＫから渡部に決められて先制を許す。その後、さらに守りを固めてきた仙台に対し、柏も山中、大津と攻撃的なカードを切って対抗する。戦況が変わったのは76分。ハモン・ロペスが２枚目のイエローカードをもらって10人になると、数的優位となった柏が攻勢に出る。そして89分、相手ＧＫがクロスボールをキャッチミスしたところを鈴木が押し込み、辛くも勝点１を拾った。

【J１ PHOTOハイライト】１stステージ・２節

【J１採点＆寸評】全９試合の評価をチェック！

【チーム採点・寸評】
柏　５
10人の相手に辛くも勝点１を拾う。相手の堅いブロックの前に攻撃的なサッカーは威力が半減。普段トレーニングから練習している対策を実戦で上手く出せなかった。
 
仙台　6.5
失点シーンだけが心残り。数的不利になってからも素早い寄せでプレッシャーをかけ続け、「球際」、「切り替え」、「走力」で相手を上回った。
 
【柏｜採点・寸評】
GK
21　菅野孝憲　5.5
セットプレーから今季リーグ戦初失点を喫する。ただし、それ以外の場面では、ハイボールの処理やセービングは安定しており、相手のカウンターにも果敢に飛び出した。
 
DF
４　鈴木大輔　６
ボールロストするシーンも散見されたものの、自分よりも大きいハモン・ロペスを相手に持ち前の対人と空中戦の強さを発揮。チームを救う起死回生の同点弾も決めた。
 
５　増嶋竜也　５
失点シーンでは元同僚の渡部に一瞬の隙を突かれて前に入られ、先制点を許した。ビルドアップにも苦戦するなど、精彩を欠き、前半での交代を命じられた。
 
22　輪湖直樹　5.5
高いポジション取りも、思うようにボールが入らず、サイド攻撃の回数は半減。55分には金園のシュートに飛び込んでブロックした際に右足を痛め、負傷交代した。
 
27　キム・チャンス　5.5
セットプレーでマークの受け渡しに失敗し、失点の戦犯に。１対１でもマークに甘さが見られた。オーバーラップの回数も少なく、上手く連係に絡んだのもわずか１回だった。
 
MF
７　大谷秀和　６
時には低い位置取りで、時には１トップに近い位置から攻撃に関わろうとするなど、メリハリの利いたプレーを披露。絶妙な配球で攻守のバランスをキープした。
 
８　茨田陽生　5.5
CB２枚の間に入り、ビルドアップ。インサイドハーフを高い位置でプレーさせようと奮闘したが、自慢の縦パスやスルーパスで相手の堅守を崩すには至らなかった。
 
28　栗澤僚一　5.5
個人としてのパフォーマンスは及第点。ただボールには絡んでいた半面、仙台の２ボランチの寄せが厳しく、ポジショニングが低くなってしまった。
 
FW
９　工藤壮人　5.5
パスを上手く引き出せず、前線の起点としては不完全燃焼。後半に入り、センターに張らず、サイドに流れて崩しに加わるなど微調整したが、エースとしては得点が欲しかった。
 
26　太田徹郎　5.5
スタートポジションの右ウイングでは、持ち味であるギャップを突く動きやパスワークが陰を潜めるも、後半途中にインサイドハーフに移ってから復活。
 
30　クリスティアーノ　5.5
ひとたび前を向いてボールを持てば、キレのあるドリブルで突破を仕掛けるも、「効果」に関しては疑問。個人技とコンビネーションのバランスをさらに磨きたい。

交代出場
６　エドゥアルド　６
安定したフィードで最終ラインからビルドアップに参加。コンビを組んだ鈴木との関係も良好だった。

22　山中亮輔　６
輪湖の負傷で緊急出場。２日前にU-22日本代表の試合をこなした疲れを感じさせず、推進力と精度の高いクロスで、左サイドから流れを作った。
 
10　大津祐樹　5.5
起爆剤として投入されるも、やや積極性に欠けた印象。見せ場は後半アディショナルタイム、セットプレーに合わせたダイビングヘッドくらいか。

監督
吉田達磨　5.5
増嶋を前半で代える決断でチームに喝。しかし、対策を練ってきた相手に効果的な一手を見出せず、堅守のチームを相手にポゼッションを高めた攻撃には課題を残した。