「個での戦いではこういう相手とやっても十分戦える」

　キャプテンのDF吉田麻也はカメルーン戦での守備に、大きな手応えを感じたようだ。

　約１年ぶりの実戦となったカメルーン戦。立ち上がりから相手に激しくプレッシャーをかけたが、なかなか自分たちのボールにできず、相手に主導権を握られる時間も多く危険なシーンも作られた。それでも、守備陣の安定感には目を見張るモノがあり、しっかりと相手アタッカーに身体を寄せ、簡単にはシュートを打たせなかった。

　最終的に無失点に抑え、スコアレスドローで試合終了。吉田はこの試合で、普段からヨーロッパのトップリーグで戦う最終ラインの面々の成長を感じたという。

「後ろは経験がある選手が多くて、酒井宏樹選手に関しては、フランスはこういうアフリカンな選手が多いので、対峙慣れてるなと感じました。冨安（健洋）はポテンシャルもあって、自クラブで良い経験を踏んでの試合だったので、落ち着いて対応できていたと思います。もちろん僕もヨーロッパでやって、いろんなタイプの選手と戦ってきて、個での戦いではこういう相手とやっても十分戦えるんだなっていうのは今日感じたところではあります」
 

　また森保ジャパンは、前半は４バック、後半は３バックとシステムを変更して臨んだ。貴重なテストマッチで、こうしたオプションを試せたことも、今後につながる経験となった。

「高い位置でボールを奪ってフィニッシュまで持っていくっていうのが３バックでの特徴かなと思っているので、そこがもう少しできれば良かったかなと思います。まだまだ３バックに関しては、全体的に動きの質を変えていかなければいけないと思いますし、４バックでうまくいかないときに、こういうオプションを持てるっていうのは、チームとして幅ができるんじゃないかなと思います」

「チームにとっては非常に大きな強化になった」と2020年のファーストゲームに価値を見出す吉田。「なにより個人的には約１年ぶりの代表の試合、本当に楽しかったですね。あっという間に90分が終わってしまいました」と、スコア以上に得られたものは多かったようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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