鹿島に封じ込まれた清武&坂元のセレッソ二枚看板。タレントたちの個性が共存できれば…

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年09月20日

鹿島のプレス、球際の強さは想像以上だった

セレッソが誇る攻撃のタレントたち。左上から時計回りに、清武、坂元、西川、柿谷。写真:サッカーダイジェスト

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[J1リーグ17節]C大阪1-2鹿島/9月20日(土)/ヤンマー

 鹿島の壁を、またしても乗り越えることはできなかった。クラブ記録に並ぶ7連勝を懸けた一戦は、32分に先制点を献上。その4分後に坂元達裕のアシストからブルーノ・メンデスがゴールを決めて一度は同点に追いついたが、集中力を欠いていた後半開始早々の46分に追加点を奪われた。その後の反撃も及ばず、これでリーグ戦のホームゲームで迎える鹿島戦は8連敗。首位・川崎フロンターレとの勝点5差を縮められなかった。

「前半、我々の陣地での彼らのプレーはとても強かった。プレーが途中で切れること、止まることも多く、それはサッカーにとってあまり良くないものかなと思う。後半も長いボールを使って攻めてきて、その攻撃の仕方は分かっていたが、苦しんでしまい、それが試合を決定づけたと思う」

 試合後、ロティーナ監督はそう振り返った。序盤から鹿島のプレスや球際の強さは想像以上で、これまでのようなポゼッションを展開できず、その流れの中から先制点を奪われた。巧みな連係から同点弾を奪ったとはいえ、木本恭生を前線に上げた試合終盤を除けば、流れの中から生んだ決定機はこの一回のみ。ボールを保持することによりチャンスを生み出し、かつ守備の時間を短くする普段の戦いを鹿島相手にすることはできなかった。

 難しい試合だったことをレアンドロ・デサバトも肌で感じていた。
「鹿島は前からプレッシャーをかけてくるチームで、激しく来ることは分かっていた。その中でも自分たちはパスで打開しようとしたが、相手のプレスに負けてしまった部分もある」

 相手が積極的に寄せてきても素早い球離れでいなし、清武や坂元を起点にチャンスを作り出すのが現在のC大阪。坂元のアシストがあったものの、持ち味のドリブル突破は見せられず、司令塔の清武も流れの中でチャンスメークはできなかった。スタッフ陣が練り上げた戦術的な攻撃を実践できず、二枚看板を封じられ手詰まりとなったことは確かだ。

 今後、同じような展開を強いられることも予想される中、打開策はあるのか。ひとつ、攻撃に今までと違う変化を生む可能性があるのが柿谷の存在。強烈な個を持つ背番号8は、この鹿島戦でも61分からの出場で2トップの一角に入り、丸橋や清武との連係で好機を作った。また、ドリブルに加えてパスセンスを兼ね備えるルーキーの西川潤も1人で打開できる力を持つ。リーグ戦初先発を飾った神戸戦は戦術的な理由で41分に途中交代となったが、その能力に疑いの余地はない。

 柿谷は清武、西川は坂元の代役を担うことが多い今季。誰が出ても同じような戦い方ができることを理想に掲げるC大阪ながら、個性の共存は新たな可能性を秘めている。清武&坂元と柿谷、または西川らの同時起用が、より相手に脅威を与えるユニットになるかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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