完全復調はまだ先? 香川真司の「フィジカル」を再検証する

カテゴリ:ワールド

澤山大輔

2015年03月02日

シュートをふかすようになった原因は――。

復調傾向にある香川を、フィジカル的側面から再検証する。 (C) Getty Images

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 このところ試合出場も続き、2月28日のシャルケとのルールダービーでもトップ下からチャンスに絡んだドルトムントの香川真司。現地の評価も高く、一部では「完全復活した」という声もあるようだ。
 
 はたして、香川は本来のフォームを完全に取り戻したのだろうか。得意とするプレー、思うような動きを完全に実現できているかと言えば、まだ道半ばというところではないだろうか。
 
 フィジカルの専門家は香川の身体について、サッカーの専門家とはまた別の見方を提示する。具体的に、どの部分が改善されていて、どの部分に改善の余地を残すのか。フィジカル・コンサルティングチーム『フィジカリズム』に所属する橘田幸博(きった・ゆきひろ)氏が検証する。
 
――◆――◆――
 
――香川選手がこのところ調子を取り戻し、一定の評価を受けているようです。しかし、全盛期からはまだまだ遠いように思います。
 
「私も同感です。結果だけ見ると、上り調子に見えます。しかし私が見る限り、香川選手の身体の固さは“劇的には”改善されていないように思います。セレッソ大阪時代に比べると、特にマンチェスター・ユナイテッドに移籍して以降に身体が不自然に固くなり、調子が落ちている。そんな印象です」
 
――特にどういうプレーが気になりますか?
 
「気になるのはシュートですね。大きく枠を外すシーンが頻発するようになりました。セレッソ時代の香川選手は、シュートを大きくふかすことがあまりなかったはずですが、ユナイテッド移籍以降は頻繁に見られるようになりました。ドルトムントに復帰した後も、日本代表でもそういうシーンは見受けられます。
 
 股関節の固さが、原因のひとつではないでしょうか。立った状態の香川選手を見ると、上半身がガッチリしているのに下半身が細い印象を受けます。長友佑都選手も同じように体幹トレーニングをやっているはずですが、長友選手は体幹をしっかり支える下半身を持っています。
 
 香川選手は、そのバランスがあまり良くありません。重すぎる上半身を支えるために股関節が固まってしまい、その結果として動けなくなっているのではないか……私はそのように思います」
 
――香川選手はユナイテッド移籍時に、体幹トレーニングを中心にかなり身体を鍛えたようです。しかしそのトレーニング量と反比例するように、パフォーマンスが落ちている印象です。
 
「最近は体幹トレーニングが流行していますね。世界的にも広く取り入れられていると思います。たしかに体幹を鍛えることは重要です。しかし、鍛えればそれでいいというわけではありません。そもそも『体幹』という言葉自体、実は一般の方が持つイメージと我々専門家の理解とでは違いがあるように思います」
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