最高採点で始まるも、下降、長き停滞…。そしてようやく上昇へ。
ブンデスリーガ第22節のシュツットガルト戦で3-2と勝利し、今シーズン初のリーグ3連勝を記録したドルトムント。香川真司はこの試合でトップ下でスタメン出場を果たし、2アシストを記録した。
鮮やかなイルカイ・ギュンドアンへのヒールパスなど、ゴールに絡む働きで高評価を受ける一方で、自らのゴールを決めるチャンスを活かせなかったことは、本人にとっても見る者にとっても、やや不満であり、今後に向けての大きな課題となった。
さて、昨夏8月末にマンチェスター・ユナイテッドから古巣ドルトムントへ電撃移籍を果たした香川。そこから現在に至るまでの道のりは非常に厳しく、ここ数週間は上向き傾向にあるとはいえ、まだ試練の道は今なお続いている。
そんな香川のプレーやチームへの貢献度を評価する材料として、ドイツで最もポピュラーな大衆紙「ビルト」とスポーツ紙「キッカー」による試合ごとの採点を、ここでは取り上げてみたい。
地元観衆から大歓迎を受け、いきなりゴールを決めた3節のフライブルク戦は最高の復帰初戦となった。そのインパクトも相まってか、最高採点&ベストイレブンというこれ以上ない評価を得た香川だったが、そこからはチーム戦術になかなかフィットせずに苦しんだ。
内田篤人の対決がドイツでも注目を集めた6節のシャルケ戦や、10節の首位バイエルン戦など、敗れた一戦でも輝きを放った試合はあったが、90分間を通して相手に脅威を与える存在であり続けることは、どの試合でもできなかった。
チャンピオンズ・リーグや国内カップで、時折、好プレーを見せるも持続せず、国内リーグでは毎試合、低評価が当たり前となっていく。6段階評価で1が最高というドイツの採点方式において、4~5で推移していった前半戦の香川。そして14節から3試合連続で出場すらなく、その他の試合でも短いプレー時間で採点なしに終わることもあった。
ブンデスリーガは12月末から長いウインターブレークに入り、1月末に再開。日本代表としてアジアカップに出場するも目立った活躍はなく、さらに敗北を喫したUAE戦でシュートやPKを失敗するなど、後味の悪さを残した香川には、厳しい日々が待っていると思われた。
チームの立て直しに苦心するユルゲン・クロップ監督も香川に関してはネガティブなコメントが増えつつあったが、怪我人の復帰やウインターブレークでの合宿が奏功したのか、20節のフライブルク戦からチームは3連勝し、香川もこの良い流れに乗って3試合で3アシスト。速いドルトムントの攻撃に、頭と身体がついていけるようになったようだ。
視点(重きを置く部分)の違いでビルトとキッカーでは採点にばらつきはあるものの、最低でも及第点といえる3.5、良ければ2という2月に入ってからの採点は、香川の調子が確実に上向きつつあることを物語っている。
3連勝については、下位の3チームに勝っただけ、という厳しい見方もあるが(ドルトムントも下位なのだから十分に評価できるはずだが)、今週は火曜日にユベントスとのチャンピオンズ・リーグ、土曜日にはホームでのシャルケ戦が控える。
相手にとって不足はないこの2カードで、香川がどのようなプレーを見せるか、そしてそれを地元紙がどう評価するか。これを見ることで、ドルトムントと香川の復調具合を改めて感じることができるだろう。
◎「ビルト」紙と「キッカー」紙による香川の採点
(6段階評価で1点が最高)
3節 ○3-1フライブルク 64分間出場・1得点
ビルト1点 キッカー2点
※ともにベストイレブン入り
4節 ×0-2マインツ 65分間出場
ビルト5点 キッカー4.5点
5節 △2-2シュツットガルト フル出場
ビルト4点 キッカー4.5点
※キッカーはチーム最低採点
6節 ×1-2シャルケ 33分間出場
ビルト3点 キッカー3.5点
7節 ×0-1ハンブルガー フル出場
ビルト4点 キッカー4点
8節 ×1-2ケルン フル出場
ビルト5点 キッカー3点
9節 ×0-1ハノーファー 24分間出場
ビルト4点 キッカー採点なし
10節 ×1-2バイエルン 71分間出場
ビルト2点 キッカー2点
11節 ○1-0ボルシアMG 73分間出場
ビルト4点 キッカー3.5点
※ビルトはチーム最低採点
12節 △2-2バーダーボルン 58分間出場
ビルト5点 キッカー5点
※両紙ともにチーム最低採点
13節 ×0-2フランクフルト 74分間出場
ビルト4.5点 キッカー4.5点
14節 ○1-0ホッフェンハイム 出場なし
15節 ×0-1ヘルタ・ベルリン 出場なし
16節 △2-2ヴォルフスブルク 出場なし
17節 ×1-2ブレーメン 45分間出場
ビルト6点 キッカー5点
※両紙ともにチーム最低採点
18節 △0-0レバークーゼン 出場なし
19節 ×0-1アウクスブルク 18分間出場
ビルト4点 キッカー採点なし
20節 ○3-0フライブルク フル出場・1アシスト
ビルト3点 キッカー2.5点
21節 ○4-2マインツ 78分間出場
ビルト3点 キッカー2.5点
22節 ○3-2シュツットガルト 69分間出場
ビルト2点 キッカー3.5点
※ビルトはチーム最高採点
鮮やかなイルカイ・ギュンドアンへのヒールパスなど、ゴールに絡む働きで高評価を受ける一方で、自らのゴールを決めるチャンスを活かせなかったことは、本人にとっても見る者にとっても、やや不満であり、今後に向けての大きな課題となった。
さて、昨夏8月末にマンチェスター・ユナイテッドから古巣ドルトムントへ電撃移籍を果たした香川。そこから現在に至るまでの道のりは非常に厳しく、ここ数週間は上向き傾向にあるとはいえ、まだ試練の道は今なお続いている。
そんな香川のプレーやチームへの貢献度を評価する材料として、ドイツで最もポピュラーな大衆紙「ビルト」とスポーツ紙「キッカー」による試合ごとの採点を、ここでは取り上げてみたい。
地元観衆から大歓迎を受け、いきなりゴールを決めた3節のフライブルク戦は最高の復帰初戦となった。そのインパクトも相まってか、最高採点&ベストイレブンというこれ以上ない評価を得た香川だったが、そこからはチーム戦術になかなかフィットせずに苦しんだ。
内田篤人の対決がドイツでも注目を集めた6節のシャルケ戦や、10節の首位バイエルン戦など、敗れた一戦でも輝きを放った試合はあったが、90分間を通して相手に脅威を与える存在であり続けることは、どの試合でもできなかった。
チャンピオンズ・リーグや国内カップで、時折、好プレーを見せるも持続せず、国内リーグでは毎試合、低評価が当たり前となっていく。6段階評価で1が最高というドイツの採点方式において、4~5で推移していった前半戦の香川。そして14節から3試合連続で出場すらなく、その他の試合でも短いプレー時間で採点なしに終わることもあった。
ブンデスリーガは12月末から長いウインターブレークに入り、1月末に再開。日本代表としてアジアカップに出場するも目立った活躍はなく、さらに敗北を喫したUAE戦でシュートやPKを失敗するなど、後味の悪さを残した香川には、厳しい日々が待っていると思われた。
チームの立て直しに苦心するユルゲン・クロップ監督も香川に関してはネガティブなコメントが増えつつあったが、怪我人の復帰やウインターブレークでの合宿が奏功したのか、20節のフライブルク戦からチームは3連勝し、香川もこの良い流れに乗って3試合で3アシスト。速いドルトムントの攻撃に、頭と身体がついていけるようになったようだ。
視点(重きを置く部分)の違いでビルトとキッカーでは採点にばらつきはあるものの、最低でも及第点といえる3.5、良ければ2という2月に入ってからの採点は、香川の調子が確実に上向きつつあることを物語っている。
3連勝については、下位の3チームに勝っただけ、という厳しい見方もあるが(ドルトムントも下位なのだから十分に評価できるはずだが)、今週は火曜日にユベントスとのチャンピオンズ・リーグ、土曜日にはホームでのシャルケ戦が控える。
相手にとって不足はないこの2カードで、香川がどのようなプレーを見せるか、そしてそれを地元紙がどう評価するか。これを見ることで、ドルトムントと香川の復調具合を改めて感じることができるだろう。
◎「ビルト」紙と「キッカー」紙による香川の採点
(6段階評価で1点が最高)
3節 ○3-1フライブルク 64分間出場・1得点
ビルト1点 キッカー2点
※ともにベストイレブン入り
4節 ×0-2マインツ 65分間出場
ビルト5点 キッカー4.5点
5節 △2-2シュツットガルト フル出場
ビルト4点 キッカー4.5点
※キッカーはチーム最低採点
6節 ×1-2シャルケ 33分間出場
ビルト3点 キッカー3.5点
7節 ×0-1ハンブルガー フル出場
ビルト4点 キッカー4点
8節 ×1-2ケルン フル出場
ビルト5点 キッカー3点
9節 ×0-1ハノーファー 24分間出場
ビルト4点 キッカー採点なし
10節 ×1-2バイエルン 71分間出場
ビルト2点 キッカー2点
11節 ○1-0ボルシアMG 73分間出場
ビルト4点 キッカー3.5点
※ビルトはチーム最低採点
12節 △2-2バーダーボルン 58分間出場
ビルト5点 キッカー5点
※両紙ともにチーム最低採点
13節 ×0-2フランクフルト 74分間出場
ビルト4.5点 キッカー4.5点
14節 ○1-0ホッフェンハイム 出場なし
15節 ×0-1ヘルタ・ベルリン 出場なし
16節 △2-2ヴォルフスブルク 出場なし
17節 ×1-2ブレーメン 45分間出場
ビルト6点 キッカー5点
※両紙ともにチーム最低採点
18節 △0-0レバークーゼン 出場なし
19節 ×0-1アウクスブルク 18分間出場
ビルト4点 キッカー採点なし
20節 ○3-0フライブルク フル出場・1アシスト
ビルト3点 キッカー2.5点
21節 ○4-2マインツ 78分間出場
ビルト3点 キッカー2.5点
22節 ○3-2シュツットガルト 69分間出場
ビルト2点 キッカー3.5点
※ビルトはチーム最高採点