欧米ではスポーツが人々の生活に深く結びつき、メモラビリアが生活に自然と溶け込んでいる
■スポーツ熱は冷めない 外出自粛でもコレクション需要増
コロナ禍による自粛期間中、多くの人々が慣れない自宅待機を強いられた中、スポーツ選手のコレクションが一筋の光をもたらしていた。少しでも居心地のよい環境を求め、キャンプ用テントやボードゲームなど“巣ごもり需要”に応える品の爆売れ報道が飛び交ったが、スポーツ選手の直筆サインが入ったユニフォームやボールなどのコレクション、いわゆるスポーツメモラビリアが人気を集めているという。
景気が停滞し、自粛期間はスポーツの試合もなかったなかで、なぜ人々が直筆サイン入りのコレクションに向かうのか。そのスポーツメモラビリアの魅力に迫るべく、日本における第一人者であり、東京・表参道でサッカーメモラビリア専門ブランド「ザ・ダグアウト」を経営する伊藤大也氏に聞いた。
■逆境支えたスポーツファン
クリスチアーノ・ロナウド、メッシなど世界トップクラスの選手の貴重な直筆サイン入りコレクションが所狭しと飾られた、博物館のようなショールーム。そこはサッカーファンならずとも、スポーツファンであれば、誰もが畏敬の念を抱くスーパースターの息吹を感じられる聖地のような場所だ。
五輪に向けてアクセルを踏もうというさなか、新型コロナウイルスの影響でスポーツイベントが中止となり、伊藤氏の経営する専門ブランドもすべての計画がとん挫。売上減少を覚悟したという。だが、その予想はファンの情熱によって外れた。
「アクセス数が3倍に増えている」
伊藤氏は耳を疑った。データを見ると、売上は好調とはいえないまでも、平時を上回るような日もあった。
「旅行にいけないから買ってみようと」
5月にはじめてC・ロナウドの直筆サイン入りユニフォームを購入した会社員は理由を語る。スポーツファンで普段は海外観戦へと足を運ぶことが多い。外出自粛で「スポーツ観戦欲」を持て余していた時、ネットでザ・ダグアウトに出会った。4月の緊急事態宣言発令後、新たにメモラビリアを購入した人の多くが、非日常を求めたスポーツファンだった。
■スポーツメモラビリアとは
スポーツメモラビリアを直訳すると「スポーツ記念品」のこと。基本的に超一流選手の直筆サイン入りグッズのことを意味する。アメリカでは年間1500億円を超える市場規模を誇り、世界的に拡大の一途をたどっている。
欧米では額装されたアスリートのユニフォームや、専用のケースに入ったサイン入りボールが一般家庭をはじめ、オフィスやレストランなど、あらゆる場所で飾られている。時には映画やドラマの重要なシーンやセリフに登場する。取扱店は優に1,000を超え、それだけスポーツが人々の生活に深く結びつき、メモラビリアが生活に自然と溶け込んでいるのだ。
■時と共に増す価値、投資マネー流入
近年は投資マネーも流入し、世界のオークションで記録的な落札が相次ぐ。2か月前にジョーダンのシューズがスニーカー史上最高額の6千万円を記録。その前年に4700万円で史上最高額となったナイキのランニングシューズを大幅に上回った。4年前にはペレ氏のW杯優勝メダルが3千万円を記録。世界最高額は6億円のベーブルースのユニフォームだ。今世紀に入り過去のレジェンドたちの貴重なコレクションの値段が高騰している。固定資産に含まれないための税金対策という側面から、投資目的も含めて購入する人が増えているという。
コロナ禍による自粛期間中、多くの人々が慣れない自宅待機を強いられた中、スポーツ選手のコレクションが一筋の光をもたらしていた。少しでも居心地のよい環境を求め、キャンプ用テントやボードゲームなど“巣ごもり需要”に応える品の爆売れ報道が飛び交ったが、スポーツ選手の直筆サインが入ったユニフォームやボールなどのコレクション、いわゆるスポーツメモラビリアが人気を集めているという。
景気が停滞し、自粛期間はスポーツの試合もなかったなかで、なぜ人々が直筆サイン入りのコレクションに向かうのか。そのスポーツメモラビリアの魅力に迫るべく、日本における第一人者であり、東京・表参道でサッカーメモラビリア専門ブランド「ザ・ダグアウト」を経営する伊藤大也氏に聞いた。
■逆境支えたスポーツファン
クリスチアーノ・ロナウド、メッシなど世界トップクラスの選手の貴重な直筆サイン入りコレクションが所狭しと飾られた、博物館のようなショールーム。そこはサッカーファンならずとも、スポーツファンであれば、誰もが畏敬の念を抱くスーパースターの息吹を感じられる聖地のような場所だ。
五輪に向けてアクセルを踏もうというさなか、新型コロナウイルスの影響でスポーツイベントが中止となり、伊藤氏の経営する専門ブランドもすべての計画がとん挫。売上減少を覚悟したという。だが、その予想はファンの情熱によって外れた。
「アクセス数が3倍に増えている」
伊藤氏は耳を疑った。データを見ると、売上は好調とはいえないまでも、平時を上回るような日もあった。
「旅行にいけないから買ってみようと」
5月にはじめてC・ロナウドの直筆サイン入りユニフォームを購入した会社員は理由を語る。スポーツファンで普段は海外観戦へと足を運ぶことが多い。外出自粛で「スポーツ観戦欲」を持て余していた時、ネットでザ・ダグアウトに出会った。4月の緊急事態宣言発令後、新たにメモラビリアを購入した人の多くが、非日常を求めたスポーツファンだった。
■スポーツメモラビリアとは
スポーツメモラビリアを直訳すると「スポーツ記念品」のこと。基本的に超一流選手の直筆サイン入りグッズのことを意味する。アメリカでは年間1500億円を超える市場規模を誇り、世界的に拡大の一途をたどっている。
欧米では額装されたアスリートのユニフォームや、専用のケースに入ったサイン入りボールが一般家庭をはじめ、オフィスやレストランなど、あらゆる場所で飾られている。時には映画やドラマの重要なシーンやセリフに登場する。取扱店は優に1,000を超え、それだけスポーツが人々の生活に深く結びつき、メモラビリアが生活に自然と溶け込んでいるのだ。
■時と共に増す価値、投資マネー流入
近年は投資マネーも流入し、世界のオークションで記録的な落札が相次ぐ。2か月前にジョーダンのシューズがスニーカー史上最高額の6千万円を記録。その前年に4700万円で史上最高額となったナイキのランニングシューズを大幅に上回った。4年前にはペレ氏のW杯優勝メダルが3千万円を記録。世界最高額は6億円のベーブルースのユニフォームだ。今世紀に入り過去のレジェンドたちの貴重なコレクションの値段が高騰している。固定資産に含まれないための税金対策という側面から、投資目的も含めて購入する人が増えているという。