「デラップのスローインを嫌っていた」名将ヴェンゲルの“天敵”が明かすアーセナルの苦肉の策とは?

カテゴリ:メガクラブ

サッカーダイジェストWeb編集部

2020年05月24日

「あなたたちだけは倒せなかった」

パワフルなサッカーでアーセナルの“天敵”となったのが、ピューリス(奥)率いるストークだ。 (C) Getty Images

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 トップクラスの指揮官たちが集うようになった近年のプレミアリーグでは、智将たちによる先進的な戦術が見られるようになった。マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラやリバプールのユルゲン・クロップはその代表格と言っていいだろう。

 その一方で、往年の英国スタイルで“巨星”たちに立ち向かったクラブもある。2006年から約7年間に渡ってイングランド人監督のトニー・ピューリスが率いたストークは、古き良き時代の“キック・アンド・ラッシュ”を徹底して結果を残し、小さくない話題を提供した。

 190センチを超える大型選手を揃え、ハイボールと元々槍投げの選手だったローリー・デラップが繰り出す“デラップ砲”と言われたロングスローからチャンスを作り出したストーク。そんなピューリスのチームを大の苦手としていたのが、アーセン・ヴェンゲルのアーセナルだ。

 ストークに対して、「彼らは厄介なラグビーチームだ」と揶揄したヴェンゲルのコメントからも分かる通り、アーセナルはピューリスのチームに対し、英紙『The Sun』の情報によれば、08年からの5年間の直接対決で8戦中5敗と大幅に負け越している。

 そんなアーセナルとの対戦についてピューリスが興味深い話を残している。
 

 現地時間5月22日、英公共放送『BBC』のポッドキャスト番組で、そのストークで重要な役割を担った元イングランド代表の長身FWピーター・クラウチと共演した指揮官は、「ヴェンゲルはデラップのスローインを心底、嫌っていた」と振り返った。

「コーチング研修をした時にパトリック・ヴィエラとイェンス・レーマンがいた。そしてヴィエラから『あなたのチームはヴェンゲルがあらゆることを語った唯一のチームだ。あなたたちだけは倒せなかった』と言われたよ。

 彼らはカップ戦でデラップのロングスローを守るために2日間も練習したそうだ。その試合で、私はデラップをベンチにしていたんだけどね」

 さらにピューリスは、何とか自分たちのペースに持ち込みたいヴェンゲルが講じた“苦肉の策”についても明かしている。

「ヴェンゲルが我々をラグビーチームだと言った時のことは忘れない。私たちがホームで彼らから3勝目を挙げた時だ。その1年後にヴェンゲルはFA(イングランド・サッカー協会)に『ピッチの草が長すぎる』と文句を言ったんだよ。それで本当に抗議の手紙を書いて、主審とラインズマンは事前に芝の長さをチェックしていた」

 芝が長すぎで自慢のパスサッカーが披露できない、ということだったのだろう。この事実だけでも、ピューリスのストークが、名将ヴェンゲルをどれだけ悩ませていたかが分かるだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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