【横浜】新監督の下で土台作りの1次キャンプ 仕上げの練習試合は5-0で勝利!

カテゴリ:Jリーグ

藤井雅彦

2015年01月30日

アジリティ、パワー系のトレーニングで身体を徹底的に追い込む。

対 海邦銀行サッカークラブ戦(○3-0/45分、30分)の横浜のフォーメーション。( )内は2本目。

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 横浜が6日間に渡る沖縄キャンプを打ち上げた。例年とは違いプレシーズンのキャンプを1次(1月25~30日@沖縄)と2次(2月3~14日@宮崎)に区別した狙いについて、下條佳明チーム統括本部長はこう語った。
「まずはフィジカル面を見直す。それと、監督が代わるということでミーティングの回数を増やしたかった」
 
 昨年の12月上旬にシーズンが終わり、昨季よりもオフを長く確保できたことも1月中にキャンプを実現できた理由である。
 
 1次キャンプ中はエリク・モンバエルツ新監督とともに篠田洋介フィジカルコーチが音頭を取り、アジリティ系だけでなくパワー系のフィジカルトレーニングも行なって選手たちの身体を徹底的に追い込んだ。さらに午前と午後の練習の合間に映像を使ったミーティングを実施するなど、戦術を浸透させる試みも。改めて監督交代という事実、そしてゼロからのチーム作りを実感させた。
 
 1次キャンプの仕上げとして、最終日の1月30日には今年初めての対外試合に臨んだ。対戦相手は格下の九州リーグに所属する海邦銀行サッカークラブとFC那覇の2チームで、45分、30分、30分の変則3本のゲームを行ない、トータル5-0で勝利を収めた。
 
 相手との能力差を考えればスコアに意味はない。モンバエルツ監督は「フィジカルアップと練習でやってきたことを表現すること」を目的としており、前者に関しては極めて順調な仕上がりだった。
 
 後者についても難しい要求はない。ボールホルダーにプレッシャーがかかっていない場面では最終ラインを下げ、プレッシャーがかかった時にラインを上げてコンパクトにする、といった具合で「今のところは基本的な指示が多い」と栗原。

1本目で1トップに入った伊藤は先制点をゲット。昨季チーム得点王のストライカーに期待がかかる。

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 課題とされている攻撃面に本格的に着手するのは宮崎キャンプからで、沖縄キャンプはそのための土台作りの時間だったと捉えるべきだろう。ポジション争いについても「まだ誰がレギュラーか決める段階ではない」と明言しており、ひとまず昨季の主力メンバーを1本目に出場させたに過ぎない。
 
 より踏み込んだチーム作りとポジション争いが始まるのは宮崎キャンプ以降になる。Jリーグや日本人に対する免疫がない指揮官なのだから、見極め作業に時間がかかるのは当然のこと。それも1月19日の始動日からシーズン開幕まで約7週間あれば時間は足りるはず。キャンプ3日目の午前練習で右足甲を痛めて離脱したラフィーニャの状態は気がかりだが、新チームのスタートはひとまず順調といっていいだろう。
 
取材・文:藤井雅彦(ジャーナリスト)

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