J2の3クラブへのレンタル移籍を経て
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、Jリーグはいまだ中断期間にある。再開の目途は立っていないが、シーズンを戦う上で今季は総力戦となることは否めないだろう。再開後のJリーグにおいて注目すべき選手をピックアップする。
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仙台ジュニア、Jrユース、ユースを経て2016年にトップチーム昇格を勝ち取り(14、15年は二種登録)、年代別代表でも活躍したMF佐々木匠。2017年シーズン途中からは徳島、18年シーズンは讃岐、そして昨季は山口と、いずれもレンタル移籍で3つのJ2クラブで修行を積み、今季、満を持して仙台に復帰を果たした。
今季の初練習が行なわれた1月8日、久々に仙台のクラブハウスに帰ってきた感想を問訊くと、「椎橋(慧也)は自分が帰ってきて嬉しそうで、ちょっとうるさいくらいです」と答える。
その真相を椎橋に問うと「逆!逆! あいつは意外と人見知りなので、(同期の自分に)寄ってくるんです」と反論していたが、ふたりの仲の良さは窺える。「この世代で盛り上げないといけない」と、佐々木は同期の存在を刺激にし、ともに活躍しようと意気込んでいた。
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仙台ジュニア、Jrユース、ユースを経て2016年にトップチーム昇格を勝ち取り(14、15年は二種登録)、年代別代表でも活躍したMF佐々木匠。2017年シーズン途中からは徳島、18年シーズンは讃岐、そして昨季は山口と、いずれもレンタル移籍で3つのJ2クラブで修行を積み、今季、満を持して仙台に復帰を果たした。
今季の初練習が行なわれた1月8日、久々に仙台のクラブハウスに帰ってきた感想を問訊くと、「椎橋(慧也)は自分が帰ってきて嬉しそうで、ちょっとうるさいくらいです」と答える。
その真相を椎橋に問うと「逆!逆! あいつは意外と人見知りなので、(同期の自分に)寄ってくるんです」と反論していたが、ふたりの仲の良さは窺える。「この世代で盛り上げないといけない」と、佐々木は同期の存在を刺激にし、ともに活躍しようと意気込んでいた。
そんな佐々木に今季の意気込みを問うと、「2年半で成長した姿を早くサポーターの皆さんに見てもらえるように、キャンプから良い準備をしてレギュラー争いに勝てるようにしていきたい」と始動に向けてしっかり準備をしてきたと話す。
「トレーナーと個人契約をしていたので、ずっと身体を動かしていました。山口から車で仙台まで来たのですが、その道中は、ほぼほぼサッカー漬けの日々でした。名古屋では、仙台で分析担当コーチを務めていた清水智士さんがコーチを務める大同大大同高の練習に入れてもらいました。そのほか、東京ではフットサルにも入れてもらい、個人トレーナーとトレーニングをしながら、仙台に帰ってきたのが1月4日の田村直也さんのサッカー教室の時でした」
レンタル先の山口から仙台までゆっくり長旅をしながら、しっかりと身体を作ってきた。
「開幕がいつもより早いので、最初でインパクトを残さないといけません。J1でしっかり出ている選手の方が最初評価が高いのは当たり前です。キャンプで見せつけるためにも身体が動けるようにしておきました」
約2年半J2でプレーしてきた自分の立場を踏まえながら語る姿は、今季にかける意気込みの大きさを感じさせた。
3クラブへのレンタル移籍で学んだ点をすべてプラスに変えていこうとしていた。
「試合をたくさん経験するなかで、自分で考えながらプレーすることが今までよりも多くなりました。ゲームを読む力は試合を経験したからこそ成長できるものだと思いました。サッカー以外のところでも人として外に出た分、成長できたと思うので、これからのサッカー人生において必ずプラスになると思います」
移籍していたこの期間、対戦相手の山形の指揮官で、今季から仙台を率いる木山隆之監督については「ミーティングでも言っていましたが、チーム全員でのハードワークを大切にすると思います。そこはレンタルで学んだ部分だったので、成長した姿を見せたいです」と新指揮官のスタイルに合わせる面でも自信を見せた。
こうした強い意気込みでキャンプに臨み、ルヴァンカップの浦和戦と、リーグ開幕戦の名古屋戦でスタメン出場を果たし、順調なスタートを切った。残念ながら2月末より公式戦は中断してしまったが、仙台生え抜きのテクニシャン佐々木の今季への想いは変わらない。リーグ再開後は得点に絡むプレーを見せ続け、チームの中心選手へと飛躍を遂げたい。
取材・文●小林健志(フリーライター)
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「トレーナーと個人契約をしていたので、ずっと身体を動かしていました。山口から車で仙台まで来たのですが、その道中は、ほぼほぼサッカー漬けの日々でした。名古屋では、仙台で分析担当コーチを務めていた清水智士さんがコーチを務める大同大大同高の練習に入れてもらいました。そのほか、東京ではフットサルにも入れてもらい、個人トレーナーとトレーニングをしながら、仙台に帰ってきたのが1月4日の田村直也さんのサッカー教室の時でした」
レンタル先の山口から仙台までゆっくり長旅をしながら、しっかりと身体を作ってきた。
「開幕がいつもより早いので、最初でインパクトを残さないといけません。J1でしっかり出ている選手の方が最初評価が高いのは当たり前です。キャンプで見せつけるためにも身体が動けるようにしておきました」
約2年半J2でプレーしてきた自分の立場を踏まえながら語る姿は、今季にかける意気込みの大きさを感じさせた。
3クラブへのレンタル移籍で学んだ点をすべてプラスに変えていこうとしていた。
「試合をたくさん経験するなかで、自分で考えながらプレーすることが今までよりも多くなりました。ゲームを読む力は試合を経験したからこそ成長できるものだと思いました。サッカー以外のところでも人として外に出た分、成長できたと思うので、これからのサッカー人生において必ずプラスになると思います」
移籍していたこの期間、対戦相手の山形の指揮官で、今季から仙台を率いる木山隆之監督については「ミーティングでも言っていましたが、チーム全員でのハードワークを大切にすると思います。そこはレンタルで学んだ部分だったので、成長した姿を見せたいです」と新指揮官のスタイルに合わせる面でも自信を見せた。
こうした強い意気込みでキャンプに臨み、ルヴァンカップの浦和戦と、リーグ開幕戦の名古屋戦でスタメン出場を果たし、順調なスタートを切った。残念ながら2月末より公式戦は中断してしまったが、仙台生え抜きのテクニシャン佐々木の今季への想いは変わらない。リーグ再開後は得点に絡むプレーを見せ続け、チームの中心選手へと飛躍を遂げたい。
取材・文●小林健志(フリーライター)
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