“偉大なる一家”にとって、記念すべき一日となった。

　現地時間２月２日に行なわれたセリエA第22節で、ミランはヴェローナと１-１で引き分けた。ズラタン・イブラヒモビッチが加入してから負けなしの３連勝を飾っていたチームにとって、そのベテランFWを体調不良で欠いたホームゲームで勝点３を逃したのは痛手だ。

　一方で、明るいニュースもあった。終了間際のアディショナルタイムに、18歳のダニエル・マルディーニがデビューを飾ったのだ。そう、あのパオロ・マルディーニの次男、そしてチェーザレ・マルディーニの孫である。
 

　イタリア・メディアによると、チェーザレのデビューから66年、パオロのデビューから35年。マルディーニ家はまた新たなセリエAプレーヤーを生み出した。ダニエルには兄クリスティアンがいるが、彼にセリエA出場経験はなかった。

　数的優位のなか、決勝点を目指していた終盤にピッチへ送り込まれたダニエルは、惜しくもゴールという夢物語を記すことができなかった。イタリア衛星放送『Sky Sport』によると、試合後に『Milan tv』で「デビューは夢だったけど、結果は残念だった」と話している。

「ヴェローナはタフな相手だ。ミランは３ポイントにふさわしかったかもしれないけど、ドローに終わったね。次は勝ちたい。このデビューからは、自分で立てた目標の達成だ。次は、このまま進んでいきたい。すごい感情を覚えたよ。父が落ち着かせてくれた」

　ステーファノ・ピオーリ監督は、「ダニエルで系譜が受け継がれていくことを願う。彼には才能があるし、よく働いているよ」と、今後に期待を寄せた。

「良いボールが届くのを願ったんだがね。位置取りを指示してあったんだが、私は良い予言者ではないようだ(笑)」

　名門ミランの歴史に、また新たな１ページが刻まれた。このデビューが、祖父や父のような偉大なキャリアの第一歩となるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部