全ての時間帯において強烈な存在感を放ち続けた1年生守護神。
ピッチ上には、最多で6人の1年生がいた。スタメンでは京都橘に3人、国学院久我山に2人。その中でこの試合で一番輝いたのが、京都橘のGK矢田貝壮貴だ。
昨年、正GKの座には永井建成(現・ロアッソ熊本)という、全国屈指の守護神がいた。その永井が卒業したことで、京都橘のGKがどうなるか不安視されていたが、その時に「面白い選手が入ってくる」と米澤一成監督は語っていた。
それが矢田貝だった。182センチの高さを誇る新たな守護神は、今季初参戦となった高円宮杯プレミアリーグにおいて、1年生ながら正GKとして堂々とプレーをした。最終的にチャンピオンになったC大阪U-18をはじめ、G大阪ユース、神戸ユース、京都ユース、広島ユースといった強豪Jユースを相手に、安定したゴールキーピングを見せたのである。
そして、選手権という大舞台においても、矢田貝は臆することなく、これまで積み上げてきたプレーを、しっかりと披露した。
「前半はちょっと緊張していたけど、シュートストップに関しては問題なく身体が動いた」
初戦の第一学院戦に続き、この国学院久我山との3回戦でも安定したプレーを披露。前半28分にMF鈴木遥太郎の強烈なミドルシュートを横っ飛びではじき出し、前半アディショナルタイムにはDF野村京平のミドルに対しても見事な対応を見せる。後半に入っても、抜群のポジショニングとハイボールの対応で、隙を見せることなく完封してみせた。
PK戦では、相手の3人目・DF内藤健太のキックをストップ。さらに4人目・DF花房稔のキックにも指先で触れてコースが変えたことで、ボールは左ポストに当たってゴールを外れていった。
試合後、「勝ててほっとしています。まずは無失点で抑えることを目標にしていたし、PK戦には自信がありました」と矢田貝は笑顔を見せた。
ピッチを離れれば、初々しさが残る高校1年生。しかし、一度ゴールマウスの前に立つと強烈な存在感を放つ。今回の経験が、GKには重要な“雰囲気”をさらに強烈なものにしていくことだろう。
文:安藤隆人
京都橘(京都) 0(3PK1)0 国学院久我山(東京A)
【高校選手権Photo】1月3日|3回戦
昨年、正GKの座には永井建成(現・ロアッソ熊本)という、全国屈指の守護神がいた。その永井が卒業したことで、京都橘のGKがどうなるか不安視されていたが、その時に「面白い選手が入ってくる」と米澤一成監督は語っていた。
それが矢田貝だった。182センチの高さを誇る新たな守護神は、今季初参戦となった高円宮杯プレミアリーグにおいて、1年生ながら正GKとして堂々とプレーをした。最終的にチャンピオンになったC大阪U-18をはじめ、G大阪ユース、神戸ユース、京都ユース、広島ユースといった強豪Jユースを相手に、安定したゴールキーピングを見せたのである。
そして、選手権という大舞台においても、矢田貝は臆することなく、これまで積み上げてきたプレーを、しっかりと披露した。
「前半はちょっと緊張していたけど、シュートストップに関しては問題なく身体が動いた」
初戦の第一学院戦に続き、この国学院久我山との3回戦でも安定したプレーを披露。前半28分にMF鈴木遥太郎の強烈なミドルシュートを横っ飛びではじき出し、前半アディショナルタイムにはDF野村京平のミドルに対しても見事な対応を見せる。後半に入っても、抜群のポジショニングとハイボールの対応で、隙を見せることなく完封してみせた。
PK戦では、相手の3人目・DF内藤健太のキックをストップ。さらに4人目・DF花房稔のキックにも指先で触れてコースが変えたことで、ボールは左ポストに当たってゴールを外れていった。
試合後、「勝ててほっとしています。まずは無失点で抑えることを目標にしていたし、PK戦には自信がありました」と矢田貝は笑顔を見せた。
ピッチを離れれば、初々しさが残る高校1年生。しかし、一度ゴールマウスの前に立つと強烈な存在感を放つ。今回の経験が、GKには重要な“雰囲気”をさらに強烈なものにしていくことだろう。
文:安藤隆人
京都橘(京都) 0(3PK1)0 国学院久我山(東京A)
【高校選手権Photo】1月3日|3回戦