【三浦泰年の情熱地泰】驚異の“心拍数”に表われるカズの強心臓ぶり。ただ感動の新国立競技場のピッチで見た姿は…

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2019年12月25日

93年W杯予選の日本代表で最も心拍数が落ち着いていたのはカズだった

日本代表で活躍していた当時のカズの心拍数はチームの中でも最も落ち着いていたと兄の泰年氏は振り返る。(C) Getty Images

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「心拍数」。

 人は緊張すればするほど、それが高くなる。

 93年のアメリカ・ワールドカップを目指す日本代表で、試合前に最も心拍数が落ち着いていたのは弟のカズだったと聞く。

 アスリートの心拍数と普通の人とは20くらい違うとも聞いたことがある。アスリートの平均は60程度。一般人は80が目安だと当時、聞いていた。

 その時代、カズは大きな試合にも動じない落ち着いたメンタルを持っていたということだ。いつも通り、普段通りのパフォーマンスを発揮できる精神の強さを持っていたのだ。

 大きな試合や肝心な時に点を取る印象が残っているカズだが、つまりはそれをやってのけられるメンタルがあったということだ。

 国立競技場で行なわれたある試合では、控え室でのカズの脈拍数はなんと50台だったという。

 もちろん、走ればカズも他の誰とも同じように、心拍数は上がるであろう。ただ緊張して上がるというのは珍しい。

 そのカズが久しぶりに心拍数が上がっているのではないか?と思う、感動的なシーンを見た。

 それは新国立競技場でのセレモニーだ。

 先日実家から、5分間くらいの動画が僕の携帯に送信されてきた。

 真っ暗な競技場にライトが灯り、カズが入場。立派になったカズ! 嬉しいの一言だった……。

 話は変わるが、心拍数はアスリートにとっては非常に大事だ。僕は93年、甲状腺機能亢進症で手術をするという、選手として大きな決断をした。脈が早くなり下がりづらくなる、生活にも影響あるが病気であった。

 当時僕が所属していたエスパルスの監督は、クラブ初代監督のエメルソン・レオンだった。

 ブラジル生活でのこの1年間、レオンにはお世話になった。と言っても、彼の家に行って近況報告をするくらいではあるのだが……。ただし、人が真っ直ぐに目指す道を走り切るためには、レオンのような強いカリスマを持つ人間の言葉は貴重であり、重いものである。

 彼が当時の僕のことを、こう思い出していた。

 エスパルスがブラジル遠征をしていた時のことだ。5試合の練習試合を通じて全く調子の上がらない僕を見たレオンは、病気だろうと5試合目のサントスとの試合で僕を諦めた。

 サントス戦前、アップを終え、試合へ出て行く時の心拍数は130以上あった。普通であれば100前後だ。僕も弱い方ではなかったから100以下には戻せるはずが……。

 そのまま、前半も終わらないうちにピッチ上で途中交代。確か交代で出場したのは、伊東輝悦だったと思う。

 そんな話をレオンとしながら、今のサッカーについて話す。もちろん、この後、1月2日から始まるコパ・サンパウロU20のアドバイスもしっかりしてくれる。50歳も過ぎる僕がアドバイスをもらえるのは、嬉しい限りだ。
 

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