【栃木】J2残留のキーマンへ!MF古波津辰希が4年目の今季、例年以上に懸けていたワケ

カテゴリ:Jリーグ

桜井 誠

2019年10月04日

古波津は降格圏脱出への原動力となれるか

今季初先発となった30節・水戸戦から3試合連続でフル出場を果たした古波津。(C)J.LEAGUE PHOTOS

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 残り10試合を切っても危険水域を脱せず、厳しい戦いを続けている栃木。そんな苦境にあえぐチームにあって、“勝負のシーズン”と位置づけ、ピッチに立つボランチがいる。それが4年目の古波津辰希だ。
 
 今シーズンは途中出場が続いていたが、30節のホーム水戸戦で初先発。3試合連続でフル出場を果たすと、勝ち星にはつながらなかったが、持ち味のアグレッシブなプレーで存在感を示した。「監督から求められているのは、セカンドボールを拾うことと、球際の強さ。自分がボールを奪って前につなげば、それだけでチャンスは増える」と自らの立ち位置はしっかりと自覚している。

 沖縄県出身。流通経済大時代からハードワークと対人プレーの強さをセールスポイントに活躍。2015年8月にはJリーグ特別指定選手として栃木の戦列に名を連ねた。さらにその直後の天皇杯1回戦では、流経大のボランチとして栃木と対戦し、金星を奪う原動力にもなった。
 
 2016年、そんな経歴を背負っての正式入団。栃木はJ3に降格し、失意のシーズンを迎えていただけに、J2復帰のキーマンとして周囲が期待しないはずはなかった。しかし、入団後の3シーズンは本間勲(2017年引退)、岡﨑建哉(現・山形)らとのポジション争いに敗れ、昨シーズンまでの通算出場は25試合。安定して出場機会を得ていたとは言えず、クラブから契約を切られてもおかしくない状況にあった。

 なんとか契約が継続され、迎えた2019年シーズン。「栃木で残りたくても残れない選手を見てきた。腐っているわけにはいかない」という気持ちが芽生えたという。トレーニング量を増やし、それまで80キロ近くあった体重を10キロ以上絞った。「昨年までは身体が重く、サッカー選手と言える身体ではなかった。ただ、今年は筋肉を付けつつ、体重は大学時代まで戻した」と話す姿は、以前より確実に精かんさを増した。古波津の決意の大きさの表われといっていいだろう。
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