アクシデントにも見舞われて神戸に敗れる
天皇杯のラウンド16で神戸と対戦した川崎は2-3で敗戦。今季のタイトル獲得のチャンスをひとつ失ったが、その中で中村憲剛は新たな決意を口にした。
16年にリーグMVPに輝き、17、18年は川崎のリーグ連覇に貢献した司令塔は、しかし、この数試合は大卒2年目、川崎アカデミー出身の脇坂泰斗の台頭により、ベンチスタートが続いている。
もっとも神戸戦後には、「しびれてますけどね、自分の経験的になかなかない展開なので」と話し、ポジション奪取へ闘志を燃やしたのだ。
神戸戦は32分に長谷川竜也が負傷交代するアクシデントに見舞われると、チームはFW小林悠を投入してシステムを4-2-3-1から4-4-2へ変更。しかし、この交代策が裏目に出て、前半のうちに2点を失ってしまう。そこで巻き返しを図り、後半から投入されたのが中村だった。中村は阿部浩之や脇坂らと連係しながら中盤で存在感を放ち、戦況を変える。
2点を追いつくために前がかりになったチームは、63分に痛恨の3失点目を喫したが、中村は諦めることなくプレーを続け、70分には小林の得点をアシスト。85分には車屋紳太郎のゴールで1点差に詰め寄ったチームは同点には追いつけなかったものの、あと一歩まで巻き返した。
前半、苦戦を強いられたチームに活力を与えた中村は、試合後、ベンチスタートが続く自身の現状について「力が落ちて出られないとは思ってない」と口にし、だからこそ「(試合に出た時に)チャンスを掴まないと出られない。ピッチで取り返すしかないです」と力強く話した。
16年にリーグMVPに輝き、17、18年は川崎のリーグ連覇に貢献した司令塔は、しかし、この数試合は大卒2年目、川崎アカデミー出身の脇坂泰斗の台頭により、ベンチスタートが続いている。
もっとも神戸戦後には、「しびれてますけどね、自分の経験的になかなかない展開なので」と話し、ポジション奪取へ闘志を燃やしたのだ。
神戸戦は32分に長谷川竜也が負傷交代するアクシデントに見舞われると、チームはFW小林悠を投入してシステムを4-2-3-1から4-4-2へ変更。しかし、この交代策が裏目に出て、前半のうちに2点を失ってしまう。そこで巻き返しを図り、後半から投入されたのが中村だった。中村は阿部浩之や脇坂らと連係しながら中盤で存在感を放ち、戦況を変える。
2点を追いつくために前がかりになったチームは、63分に痛恨の3失点目を喫したが、中村は諦めることなくプレーを続け、70分には小林の得点をアシスト。85分には車屋紳太郎のゴールで1点差に詰め寄ったチームは同点には追いつけなかったものの、あと一歩まで巻き返した。
前半、苦戦を強いられたチームに活力を与えた中村は、試合後、ベンチスタートが続く自身の現状について「力が落ちて出られないとは思ってない」と口にし、だからこそ「(試合に出た時に)チャンスを掴まないと出られない。ピッチで取り返すしかないです」と力強く話した。
川崎一筋17年目、入団2年目から中心選手として働いてきた中村は、若手の台頭を直に感じながら、冒頭の言葉のように、これまでなかなか経験したことのない立ち位置に「ちょっとワクワクしてます」と語ってみせる。
ここまでのリーグ戦では脇坂が3点を奪っているのに対し、中村は1ゴールのみだ。それでも「もう一度、(ポジションを)取りに行く」と力強く宣言する。そのチャレンジを楽しむ姿は実に頼もしい。天皇杯は敗退し、リーグ戦でも苦戦が続く。それでも下を向かない中村に、チームを救う活躍を期待したい。
取材・文●江藤高志(川崎フットボールアディクト編集長)