• トップ
  • ニュース一覧
  • ド素人が仕切り、スカウトもなし…チェルシーは問題だらけだ【ビッグクラブの強化部門&フロント採点】

ド素人が仕切り、スカウトもなし…チェルシーは問題だらけだ【ビッグクラブの強化部門&フロント採点】

カテゴリ:メガクラブ

ジャンルカ・ディ・マルツィオ

2019年06月26日

コンテもサッリも大きなストレスを抱える。

グラノフスカヤ(右)はサッカーの素人で、サッリ(左)など歴代監督は大きなストレスを……。(C)Getty Images

画像を見る

 チェルシーは満足なスカウティング部隊すら持っていない希有なクラブだ。
 
 財務、マネジメントから強化まで、クラブ経営の全権をマリーナ・グラノフスカヤ女史がひとりで握り、獲得する選手のリストアップから移籍交渉まですべてを仕切っている。オーナーのロマン・アブラモビッチの以前からの腹心であるグラノフスカヤは、企業経営に関してはプロだが、サッカーはド素人というから問題だ。
 
 トップチームに必要な補強を監督よりもエージェントの売り込みやアドバイスに従って場当たり的に進めているに過ぎないのは、アントニオ・コンテやマウリツィオ・サッリが新戦力の要望をほぼ聞き入れてもらえず、大きなストレスを抱えてきたことからも明らかだ。
 
 近年はかつてケビン・デ・ブルイネ、ティボー・クルトワ、ロメル・ルカク、モハメド・サラーなどに行なってきたような若いタレントへの先行投資もほぼストップ。現在のチェルシーには、チームを率いる監督の上で長いスパンの強化戦略を担うスポーツディレクション機能が丸ごと抜け落ちていると言っていい。
 
 チームマネジメントも杜撰だ。監督はクラブのサポートを受けられないばかりか、選手との間にトラブルが生じた際も、グラノフスカヤはほぼ常に選手の肩を持つため、混乱は深まることになる。
 
 2003年にクラブを買収したアブラモビッチ会長は、ビザに関して英国政府とトラブルを抱えた末、ビジネスの拠点をイスラエルに移したことなどもあり、チェルシーの身売りを考えはじめたとも伝えられる。
 
[チェルシーの強化部門&フロント採点]
●スカウティング:5点
●交渉力:5点
●チームマネジメント:6点
(すべて10点満点)
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※ワールドサッカーダイジェスト2019年5月16日号より転載。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
 
【関連記事】
「お前ら、愛してるぜ…」マドリー移籍のアザールがチェルシーのグループチャットに送った“ラストメッセージ”
超熾烈な「デリフト争奪戦」をユベントスが制す!? パリSGやバルサを出し抜くか
ヴィッセル神戸加入は消滅へ…デ・ロッシが驚きの「セリエA内移籍」へ!
ブッフォンがユベントス復帰へ! 国内外からオファーも古巣を選択か
イカルディが不倫!? 妻のワンダ・ナラはゴシップ報道に怒り! 「メディアがウソを売ろうとしている」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ