日韓戦でのオ・セフンは怪物FWだった。
[U-20ワールドカップ決勝トーナメント1回戦]日本0-1韓国/6月4日/ルブリンスタジアム
日韓戦が決まって日本の選手に話を聞いていると、10番のイ・ガンインと同時に、複数の選手から要注意人物の名前が挙がっていた。
「9番も大きくて強い。良い選手だから警戒しないといけない」
名前はオ・セフンで、193センチの長身ストライカー。たしかに、アルゼンチン戦(〇2-1)でも1ゴールを決めていたが、イ・ガンインがスペインのバレンシアでプレーする一方で、このオ・セフンは牙山ムグンファFCに所属する国内組だ。どこまで凄い選手かは、実際に見ないと読めない部分は多々あった。
いざ、ふたを開けてみると、日韓戦でのオ・セフンは、まさに“怪物FW”だった。
日韓戦が決まって日本の選手に話を聞いていると、10番のイ・ガンインと同時に、複数の選手から要注意人物の名前が挙がっていた。
「9番も大きくて強い。良い選手だから警戒しないといけない」
名前はオ・セフンで、193センチの長身ストライカー。たしかに、アルゼンチン戦(〇2-1)でも1ゴールを決めていたが、イ・ガンインがスペインのバレンシアでプレーする一方で、このオ・セフンは牙山ムグンファFCに所属する国内組だ。どこまで凄い選手かは、実際に見ないと読めない部分は多々あった。
いざ、ふたを開けてみると、日韓戦でのオ・セフンは、まさに“怪物FW”だった。
やはり目を引いたのは競り合いの強さで、頻繁にエアバトルでやり合っていたのは瀬古歩夢。今大会における日本のDFのなかでは空中戦に長けるが、勝利数で言えばおそらくオ・セフンの方が上だった。瀬古がマッチアップを次のように振り返る。
「身長が高い以上、ヘディングでどうゆう風にやるかというのは、前半は上手いことできていたと思います。でも、後半になってだんだん、高いボールに対して自分が競り負ける部分が多くて、それに対して拾われて攻められることが多かった。それは、この大会で学べた収穫かと思います」
オ・セフンの空中戦の圧倒的な強さが韓国に流れを傾けた。日本の影山雅永はこう分析している。
「9番の選手へのロングボールは警戒していましたけど、そこからのこぼれ球をなかなか拾えなくなってしまった。というのは、ちょっとずつ相手にペースが移っていってしまった部分だったかなと思っています」
すると84分、オ・セフンがついにネットを揺らす。左サイドからのクロスに頭で巧みに合わせ、ヘディングシュートをゴール右に流し込んだ。この場面で競り合った小林友希はこのように振り返る。
「失点シーンは頭に残っていて、クロッサーが結構、近い距離にいたなかで、今考えればもっと、密着マークをして、あの距離のボールでも前で弾けるような、ポジショニングだったり、身体の当て方をしていないといけなかった。あの場面ではそれができていなかった。そういう細かいところが勝負を分けた」
結局、これが決勝ゴール。エアバトルにことごとく競り勝って流れを引き寄せ、勝負を決める得点も決めたオ・セフンは、日韓戦の文句なしのMOMだった。
オ・セフンは、これで今大会2ゴール目。2戦連発で流れに乗っているはずだ。若手の見本市とも言えるU-20ワールドカップで活躍し、ブレイクする可能性は十分にあるだろう。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
「身長が高い以上、ヘディングでどうゆう風にやるかというのは、前半は上手いことできていたと思います。でも、後半になってだんだん、高いボールに対して自分が競り負ける部分が多くて、それに対して拾われて攻められることが多かった。それは、この大会で学べた収穫かと思います」
オ・セフンの空中戦の圧倒的な強さが韓国に流れを傾けた。日本の影山雅永はこう分析している。
「9番の選手へのロングボールは警戒していましたけど、そこからのこぼれ球をなかなか拾えなくなってしまった。というのは、ちょっとずつ相手にペースが移っていってしまった部分だったかなと思っています」
すると84分、オ・セフンがついにネットを揺らす。左サイドからのクロスに頭で巧みに合わせ、ヘディングシュートをゴール右に流し込んだ。この場面で競り合った小林友希はこのように振り返る。
「失点シーンは頭に残っていて、クロッサーが結構、近い距離にいたなかで、今考えればもっと、密着マークをして、あの距離のボールでも前で弾けるような、ポジショニングだったり、身体の当て方をしていないといけなかった。あの場面ではそれができていなかった。そういう細かいところが勝負を分けた」
結局、これが決勝ゴール。エアバトルにことごとく競り勝って流れを引き寄せ、勝負を決める得点も決めたオ・セフンは、日韓戦の文句なしのMOMだった。
オ・セフンは、これで今大会2ゴール目。2戦連発で流れに乗っているはずだ。若手の見本市とも言えるU-20ワールドカップで活躍し、ブレイクする可能性は十分にあるだろう。
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)