吉田不在の最終ラインの牽引役に。冨安健洋はこの2連戦で、コパ・アメリカへ弾みをつける

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2019年06月04日

「麻也さんがいなくても変わらない。自分の役割を全うするだけ」

冨安は森保ジャパンの主力としての自覚が芽生えている。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 今回のキリンチャレンジカップ2連戦はキャプテンの吉田麻也(サウサンプトン)が不在。そこで最終ラインの牽引役として期待されるのが、20歳の冨安健洋(シントトロイデン)だ。2018年ロシア・ワールドカップ組の昌子源(トゥールーズ)や槙野智章(浦和)は名を連ねているものの、2019年アジアカップでフル稼働した彼はすでに森保ジャパンの大黒柱のひとり。その重責を本人も感じているはずだ。
 
「ひとりの選手として、DFとして身体を張ってゴールを守るというのは、麻也さんがいなくても変わらないですし、自分の役割を全うするだけかなと。自分には自分の特長があって、自分にしかできないプレーがある。自分のやるべきことをしっかり出し切ることができればいいと思います」と彼は普段通りの地に足の着いたコメントで自覚を垣間見せた。
 
 その落ち着きと安定感はシント=トロイデンでも高く評価された。マーク・ブレイズ監督は「スタメンを選ぶ際、真っ先に名前を書くのは冨安」と語ったというが、絶大な信頼を寄せられ、今季37試合に出場。来季の欧州リーグ予備戦出場権獲得はならなかったものの、代表との掛け持ちを強いられながら、奮闘したのは間違いない。
 
「波もありましたけど、試合に出ることでしか分からないこともあった。この1年がなかったら代表にもなれていないと思うし、開幕から僕を信じて使ってくれた監督に感謝したいです。監督に出会ってなかったら今の状況になっていないと思うので、監督会えて本当に運がよかった」と本人も成長を実感したという。貴重な経験値をこの6月シリーズに生かすしかない。
 昨年10月のパナマ戦で初キャップを飾ってから10試合に出ている冨安だが、吉田以外のCB陣とはコンビを組んだ回数が少ない。今回は昌子、槙野、畠中槙之輔、中山雄太というパートナー候補がいるが、特長を完全に把握しているのは2017年U-20ワールドカップでコンビを組んだ中山くらい。その中山も「自分が一番生きるのはボランチ」と語っていて、前で使われる可能性が高い。ゆえに、冨安としては他の選手との連係を研ぎ澄ませていく必要がある。
 
「僕はまだ人のことを気にしている余裕はないですし、余裕が出てくるには時間がかかると思います」とは言うものの、自ら周りをサポートし、動かすくらいの統率力を身に着けなければ、さらなる飛躍は果たせない。吉田不在の今回は絶好のチャンス。2連戦の後にはコパ・アメリカも控えているが、そこには昌子も槙野もいないだけに、今からリーダーの自覚を示していくべきだ。
 
 トリニダード・トバゴとエルサルバドルという中南米勢を確実に封じることは、コパ・アメリカでの快進撃にもつながるはず。大舞台の前哨戦という意味でも2試合を大事にしなければならないだろう。
 
「映像をちょっと見ましたけど、タックルも深く来るし、いつも通りの感覚でやっていると食われたり、引っかけられたりすると思う。より早く準備して、より速く反応することが大事になってくると思います」とポイントをしっかりと頭に叩き込み、冨安はまず敵を完封することに全力を注いでいく。
 
取材・文●元川悦子(フリーライター)

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