松本山雅FC
成績（37節終了時）：２位／勝点71／20勝11分６敗／55得点・29失点
 
残り５節の対戦
38節　10／26（日）　対富山（H）13:00　前回対戦●２-３
39節　11／１（土）　対福岡（A）19:00　前回対戦○２-１
40節　11／９（日）　対千葉（H）13:00　前回対戦○１-０
41節　11／15（土）　対岐阜（A）14:00　前回対戦○１-０
42節　11／23（日）　対水戸（H）14:00　前回対戦○２-１
 
ポイント１）チームの現状は？
 
　自動昇格の２位確定が近づくなか、２連勝で迎えた37節京都戦はスコアレスドローと足踏みしたが、ここ３試合連続無失点と守備が安定してきているのは好材料のひとつだ。守備に重点を置いて戦ってきただけに、自分たちのスタイルに自信を深めながら戦うことができている。
 
　豊富な運動量をベースに、鋭いカウンターと緻密なセットプレーでゴールを狙う戦い方に変わりはない。チーム全員がベクトルをひとつにし、現在の順位に浮き足立つことなく、目の前の試合に集中できていると言える。
 
ポイント２）昇格へのシナリオは？
 
　狙うは自動昇格で、最短で39節の福岡戦が「Ｘデー」となる。現時点で３位磐田との勝点差は８。次節の富山戦に勝てば、悲願成就の可能性はグッと高まる。自動昇格を逃したとしても、すでに37節の京都戦でプレーオフ進出を確定させており、少なくともJ１昇格への道筋は確保している。もちろん、好位置につけているだけに、とにかく２位確定を目指して邁進するのみだ。
 
ポイント３）終盤戦のキープレーヤーは？
田中隼磨
 
　岩沼、岩上、大久保、野澤、飯尾和といった昇格経験者はいずれも心強いが、キーマンを挙げるとすれば、やはり田中だ。前所属の名古屋ではJ１優勝の美酒を味わっており、熾烈なタイトルレースを勝ち抜いたその経験は大きな武器だ。故松田氏が付けていた「背番号３」という特別なナンバーを背負い、強い使命感に燃える男のプライドを懸けた戦いに注目だ。
 
ポイント４）累積警告や負傷者などの懸念材料は？
 
　イエロー３枚で出場停止にリーチがかかっているのが、岩沼、犬飼、多々良、岩間という主力の４人。ここまでスタメンを固定化して戦い、結果を残してきただけに、不安は小さくない。
 
　一方、怪我で長期離脱していた塩沢は懸命なリハビリを経て、すでに練習に合流している。１トップで攻守に奮闘できる男が戻ってくれば、チームはさらに勢いづくはずだ。
 
ポイント５）残り５試合で鍵を握りそうな対戦相手は？
38節・富山（H）、39節・福岡（A）、40節・千葉（H）
 
　38節の最下位・富山戦は絶対に勝たなければならない試合だ。ここでの勝点３がもたらすアドバンテージは計り知れず、仮に負けても自動昇格のチャンスはまだ十分にあるが、最下位を相手に取りこぼしたダメージは決して小さくないはずだ。今後のチームの士気を左右しうるゲームであり、きっちりと勝利を収めて弾みをつけたい。
 
　そして39節の福岡戦で自動昇格を決めるのが理想の展開だ。40節で対戦する千葉が、ここにきて調子を上げているだけに、その意味でも39節で決着をつけたい。
 
文：広島由寛（週刊サッカーダイジェスト）