トッテナムの新たな歴史に名を刻んだのは、韓国代表のエースだった。

　現地時間４月３日、トッテナムはプレミアリーグ第31節（延期分）でクリスタル・パレスに２-０で勝利。先月17日に完成した新しい本拠地「トッテナム・ホットスパー・スタジアム」での“初陣”を白星で飾った。

　セキュリティーシステムの問題などによって半年以上の遅延の末にようやく完成した新スタジアムでのこけら落としには、６万2000人のトッテナム・サポーターが集結。キックオフ前から盛大なセレモニーが行なわれたなか、出色のパフォーマンスを披露したのは、韓国代表FWソン・フンミンである。

　立ち上がりから果敢なドリブル突破を仕掛け、積極的なプレーを披露したソン・フンミンに最大の見せ場がやってきたのは55分だ。クリスティアン・エリクセンからのパスをエリア手前で受けてから左へとカットイン。最後は左足を振り抜いてゴール右下隅を射抜いた。

　新スタジアムでの“第１号”を決めたソン・フンミンは、試合後、英衛星放送『Sky Sports』で、「新スタジアムには正直、驚いた。信じられない場所だね。ホームの歓声がいつも以上に大きかった。（間借りしていた）ウェンブリーとは全然違ったよ。あそこはホームではなかった（笑）」とコメント。さらにクラブの公式サイトではチームへの感謝を口にした。

「とても誇らしい。こういう試合でプレーする機会を得られたことに感謝している。チームメイト、監督やコーチ、そしてサポーターのみんなに『ありがとう』と伝えたい。僕は世界で一番の幸せ者だ」
 

　当然、サポーターたちからも称賛の声が相次いだ。ゴールを速報的に伝えたトッテナムの公式ツイッターへは多くの賛辞が寄せられている。

「彼が欲しいものを全て与えてやりなさい」
「ソニー（ソン・フンミンの愛称）、歴史を作ってくれてありがとう！」
「彼こそが主役にしてキング」
「息ができない…ソンが私の心を鷲掴みしてる」
「ソンが決めれば、俺たちは負けない」
「クラブで永遠に記憶されるスターになった！ グッジョブ！」
「歴史を作った男」

　新たなる本拠地で最高のスタートを切ったトッテナム。この１勝は熾烈な来シーズンのチャンピオンズ・リーグ出場権争いを続けるチームの勢いをさらに加速させそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部