松本に残りJ1で戦う選択肢もあったが、強い覚悟を持って愛媛にやってきた。
愛媛は新しい翼を手に入れた。
右の翼を長沼洋一といい、左の翼を下川陽太という。
先日の4節の山口戦で早くも2勝目を挙げた愛媛。2勝1分け1敗と、昨年の4連敗スタートとは大違い。内容も伴った良い出だしだ。
好調の要因のひとつは新メンバーががっちり融合していることに見出せる。
先発メンバーの中で新加入は長沼と下川の二人だけ。主に長沼は右のウィングバックかサイドバック、下川は左のウィングバックかサイドバックでフル出場。「我々にオプションを加えてくれている」と早くも川井監督は絶大の信頼を寄せる。
「前半はクロス対応への守備が多かったんでそれは出来たと思います。後半は(自分の)クロスやオーバーラップなど攻撃面も出せました」
4節を納得の表情で振り返ったのは左ウィングバックで出場した下川だ。
彼の魅力は3つある。まず両足が蹴れること。開幕の千葉戦は怪我人の影響で急遽3バックの右で愛媛初出場。人生で初めて公式戦で右サイドをやりましたと笑って振り返ったが、無難にこなしてドロー発進に貢献した。
2つ目の魅力は無尽蔵のスタミナ。
「やっぱり国見(高校出身)なんで。走らなくなったら国見じゃないですよね…それがないと〝国見感〟が無い(笑)」
2、3節は慣れ親しんだ左でサイドバックとしてピッチを快走。もとの居場所に戻り生き生きとして見えた。
「そうですね。松本(山雅)でやってたので(左は)居心地は良いです。監督から言われてるのは僕が(同サイドの)神谷選手を追い越すことや、彼のドリブルコースを空ける動きをすること」
4節の先制点はまさにその動きから生まれた。23分、左サイドの下川が下がったスペースに神谷がスイッチで侵入。そこからクロスをあげボックス内でキープした藤本が相手のファウルを誘いPKをゲットした。
右の翼を長沼洋一といい、左の翼を下川陽太という。
先日の4節の山口戦で早くも2勝目を挙げた愛媛。2勝1分け1敗と、昨年の4連敗スタートとは大違い。内容も伴った良い出だしだ。
好調の要因のひとつは新メンバーががっちり融合していることに見出せる。
先発メンバーの中で新加入は長沼と下川の二人だけ。主に長沼は右のウィングバックかサイドバック、下川は左のウィングバックかサイドバックでフル出場。「我々にオプションを加えてくれている」と早くも川井監督は絶大の信頼を寄せる。
「前半はクロス対応への守備が多かったんでそれは出来たと思います。後半は(自分の)クロスやオーバーラップなど攻撃面も出せました」
4節を納得の表情で振り返ったのは左ウィングバックで出場した下川だ。
彼の魅力は3つある。まず両足が蹴れること。開幕の千葉戦は怪我人の影響で急遽3バックの右で愛媛初出場。人生で初めて公式戦で右サイドをやりましたと笑って振り返ったが、無難にこなしてドロー発進に貢献した。
2つ目の魅力は無尽蔵のスタミナ。
「やっぱり国見(高校出身)なんで。走らなくなったら国見じゃないですよね…それがないと〝国見感〟が無い(笑)」
2、3節は慣れ親しんだ左でサイドバックとしてピッチを快走。もとの居場所に戻り生き生きとして見えた。
「そうですね。松本(山雅)でやってたので(左は)居心地は良いです。監督から言われてるのは僕が(同サイドの)神谷選手を追い越すことや、彼のドリブルコースを空ける動きをすること」
4節の先制点はまさにその動きから生まれた。23分、左サイドの下川が下がったスペースに神谷がスイッチで侵入。そこからクロスをあげボックス内でキープした藤本が相手のファウルを誘いPKをゲットした。
3つ目の魅力は大阪人気質。
「イジられまくりですよ~。一番年下じゃないかっていうくらい(笑)」
関西人の得意技であっという間にチームに馴染んだ。いつでもどこでもコミュニケーション上手なのかと思いきや、実は肝心のピッチ上で課題があるという。
「試合中のコーチングは課題です。山口戦の失点も僕は遠いサイドにいましたが、声を掛けて味方を動かすことで回避出来たんじゃないかと……」
松本に残りJ1で戦う選択肢もあったが、強い覚悟を持って愛媛にやってきた。
「これまで(強化指定を含めた2年間で)試合に出るだけで終わった。(リーグ戦)アシスト"ゼロ"、ゴールも"ゼロ"で何をしてたんだと。結果にこだわってこそプロだと思うんで」
ゼロは彼の求める数字ではない。
「3年目は全然違います。今、良い課題の見つかり方をしてるんです。手応えがある。ここで活躍して松本よりもっと上に行く!そのためにも、”ゼロ”では話にならない」
羽ばたき続ける左の翼が愛媛を大空へ浮上させる。
取材・文●江刺伯洋(南海放送アナウンサー)